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管  理


 演奏会の本番に入ると控え室は突然緊張してくる。
 自分の曲をひたすら練習する人(いまさら練習しても、もう遅いって)、チューニングをする人、着替える人、余裕で雑談する人など様々である。

 とにかく楽屋はごった返している(沢山の控え室を借りられるお金もない)。狭い楽屋はまさにところせましとギター、アルトギター、バスギター、さらにみんなの衣装など散乱し、文字通り足の踏み場も無い。

 演奏会も最後に近づくと、ギター協会のメンバー全員による合奏の前に、みんなのギターのチューニングと舞台の配置換えの時間を利用して、私と司会者の女性で舞台の前に飾られている鉢植えの花のプレゼントをするのが恒例となっている。その時間を利用して、合奏の準備の出来たメンバーから所定の位置に座って行くのである。

 花のプレゼントも終わり、私が指揮をしようと舞台の中央まで進んでいくと椅子が1つ空席になっている。見回すとKUBさんがいない。他のメンバーに「KUBさんは?」と小声で尋ねても、みんな知らないとの事。まあ現実問題として、とても人の心配ができるような状態ではない。ふと見ると、舞台袖の奥にKUBさんが上着も着ずに立っているではないか。私は仕方なく袖まで行ってKUBさんに「上着をきて早く舞台に」と言うと、KUBさんは「笠ん(彼は私の事をそう呼ぶのです)、俺のギターが無いんよー」と情けなそうな顔。 「とりあえず私のギターを持ってきて、早く早く」

 その間の時間の長かった事、長かった事。なんとか無事に合奏が始まり、指揮をしながら回りを見回してみると、なんとENGさんがKUBさんのギターを弾いているを発見した。それではENGさんの楽器は誰が・・バンマスのMURさんが弾いているではないか。

 3人とも楽屋がごった返しているため、とりあえず手短にある楽器を持ってきたのである。そんな事に気を取られていた私は、演奏中の楽譜を見失ってしまった。