やぶの映画三昧

 私が今まで暇にまかせて観た映画について、思うところを好き勝手に述べた感想であります。私は基本的にハッピーエンドの映画やSF、ミステリーサスペンスなどが大好きで、反対に恋愛映画や暗い映画、名作と言っても静かすぎるような映画、サスペンスと言ってもめちゃくちゃ怖いホラー等は苦手です。従いまして、後者のジャンルの映画はほとんど観ておりませんので非常に偏った作品ばかりが集まっております。あしからず。

AA 絶対にお薦め。騙されたと思って観て欲しい映画。決して損はさせません。
観ても大損はしないと思うような映画。AとBの違いは私の好きさ加減だけ。総じてSFとか怪獣映画、ウイルスパニックの映画なんてのはそれだけで判定が甘いのであります。
暇な人、忍耐強い人、娯楽資金が潤沢な人、辛口批評をしたい人にお薦め。
ちょっと変わった趣味の人にお薦め。観た結果には一切責任を負えません(すべてそうなんですけど・・)

タイトル・出演者 製作国・年 素人の独断と偏見評
どろろ
(妖怪)
2006
日本
手塚治虫の原作による作品。妖怪に身体の48の部分を奪い取られ、その妖怪を倒すたびに、ひとつひとつ元の身体を取り戻せるという宿命を背負った百鬼丸と、妖怪を滅する刀を狙って百鬼丸とともに行動を共にするどろろの物語。ま、もともと大嘘が前提の物語なので(身体の48もの部分がなくて、どうして生きられるんだよ!)何をやってくれてもいいのでありますが、その設定に変にリアルさを付け加えようとして、死人の身体を集めて電気を通せば予備の身体ができるなんて部分を長々と見せられると、医者としては(そうだったっけ?)しらけて来るのであります。切れた指ひとつ繋ぐのがどれほど大変かわかってるのか?かつて左手にサイコガンを仕込んだ「コブラ」というアニメがありましたが、普段はちゃんと手として動くのに中味が銃だなんて奇抜な設定も、別に説明してもらわなくてもちっとも違和感がなかったぞ。いまいち、楽しめなかった。私は柴咲コウがだめなのかなあ・・。
妻夫木聡
柴咲コウ

ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団
(ファンタジー)

2007
アメリカ
えーと、シリーズ第何弾でしたっけ。賢者の石、秘密の部屋、アズカバンの囚人、炎のゴブレット・・第5弾か。前回のように華麗で派手なシーン(クィディッチ・ワールドカップとか、三大魔法学校の対抗試合等々)はほとんどなく、復活した悪の魔法使いヴォルデモートと戦うため、ハリーは魔法省から派遣された意地悪教師の妨害に苦しみながらも、有志を集めて戦いに備える・・。どちらかというと学園ものの雰囲気の中、ハリーの内面の愛や葛藤に焦点を当てた作品であります。う〜む、かなり地味だわね。あっと驚くようなひねりもなかったし。前回が相当よかっただけになあ・・。そんな中、変わり者の新メンバーがちょっと印象的でありましたね。5回目ともなると、新しいメンバーを入れないと持たないんだろうなあ。ちなみに、当然のことながら、今までの作品を観ないでこの作品だけを観てもちっとも面白くはございません。次回の期待を含めて、かろうじてAってことで・・。
ダニエル・ラドクリフ
ルパート・グリント
エマ・ワトソン
ナイトミュージアム
(コメディ)
2006
アメリカ
仕事もなく、息子にも愛想を尽かされそうな主人公が勤めだした自然史博物館。ところがそこは、真夜中になると展示物に命が宿り、動き出す不思議な世界だった。エロもグロもなく、行きすぎた暴力もなく、悪人さえも簡単に許してしまえる雰囲気の、それこそ家族全員が一緒に観て楽しめるお気楽な作品です。まあ、深く考えることなく、ケラケラと笑いながら楽しい時間を過ごせばよろしいかと。日本はこんな作品を作るのが下手なんですよね。
ベン・スティラー
カーラ・クギーノ
エラゴン 遺志を継ぐ者
(ファンタジー)
2006
アメリカ
邪悪なドラゴンライダーによって支配される世界で暮らす少年が、ある日森で見つけた青い石はドラゴンの卵であった。そこから生まれた若いドラゴンと共に、少年は次第に成長を重ねながら、邪悪な王に戦いを挑む長い旅が始まる。基本的にはスターウォーズと同じような設定で、こういった物語の王道とも言えるストーリーであります。これから未熟な少年とドラゴンがさまざまな試練を乗り越えてたくましく成長して行くのでしょう。映像的には何の文句もございません。一昔前ならあまりの出来のよさにぶっ飛んだことでしょうが、CGにすっかり慣れてしまった今となっては、こんなものなのかなと思ってしまいます。物語の展開があまりにも真っ当すぎて、途中で居眠りをしてしまいましたわ。結末がなんとなく見えていてドキドキワクワク感にいささか欠けている印象があります。それに加藤あいに似たヒロインの魅力もいまいち。このあたりもマイナス要因だな。
エド・スペリーアス
シエンナ・ギロリー
パプリカ
(アニメ)
B
2006
日本
夢を映像化して、その夢の中に侵入できる「DCミニ」。ヒロインはその器械を用いてパプリカという魅力的な女性に姿を変えて他人の夢の中に入り込み、心を病む患者の治療を行っていた。ある日、その「DCミニ」が盗まれ、それを用いて精神を病んだ患者の夢を送り込まれる事件が発生。ヒロインはパプリカとなって問題の解決に乗り出すのだが・・。アニメならではの自由な映像、夢の世界を自由に飛び回るヒロイン、マトリックスを彷彿とさせるストーリー。クオリティの高い作品だと思います。音楽も悪くないし。玄人受けする作品なのでしょうが、頭の回転の遅いおっさんにとっては、見ていてちょっと息苦しくなってくる印象がありますなあ。外見はすごく美しいのに、中味が期待したほど詰まってない・・赤や黄色のピーマンみたいな・・パプリカか!
今 敏 監督
林原めぐみ
古谷徹
千年女優
(アニメ)
B 2002
日本
引退した往年の大女優。インタビュアーから手渡された小箱の中にあった小さな鍵。彼女が語る思い出は、彼女が出演した映画の混じり合い、壮大なストーリーとなって展開する。時代を超えて結ばれることのないいとしい人を追い続ける定めのヒロイン・・手塚治虫の傑作、「火の鳥」を少々思い出してしまいました。とても出来のいい洗練されたアニメだとは思いますが、頭の回転が鈍ったおっさんにとっては、この目まぐるしい展開に置いて行かれそうになってゆっくりと楽しめないのであります。あるいはアニメに芸術の香りを求めるような方々にとっては評価の高い作品なのかもしれませんが、凡人のおっさんにとっては「東京ゴッドファーザーズ」の方がずっとわかりやすくてよかったであります。
今 敏 監督
荘司美代子
小山茉美
時をかける少女
(アニメ)

2006
日本
タイトルを見て、1983年原田知世主演のドラマを思い出した方はおっさん、おばさんですねえ。確かNHKでやってたような記憶があります。でも、私は「ラベンダーの香り」とか「ケン・ソゴル」なんて未来人の名前しか覚えておらんのです。あ、後、「と〜き〜を、かけるしょうじょ〜♪(確か・・ド〜シ〜ド、シドシラソファ〜だったぞ)」というあまりお上手ではない歌と・・。この作品、実はそれと繋がってるんですねえ。ヒロインのおばさんとして登場する方が、かつての原田知世が成長した姿なのだそうです。思春期を過ぎるとタイムリープ(タイムトラベルとは言わないんだね)の記憶がなくなるのだそうで・・説明してくれないとわかんねーよ。で、結論から言えばですね、おっさんは結構楽しんでしまいました。なかなか出来のいいストーリーでしたね。

細田守 監督
仲里依紗
石田卓也
カオス
(サスペンス)
A 2005
アメリカ
武装強盗団が銀行に人質を取って立てこもり、別の事件で人質を救えなかったために停職中となった刑事を交渉人として指定してきた。その後、次々に生じる、一見何の関連性もないように思える出来事が、実は次第にひとつの結論に終息していく。ふむ、なかなかよくできておりますね。ただ、無理矢理「カオス理論」を持ち出した感が否めませんぞ。最後のどんでん返しを盛り上げるための演出と思えばなんとなく納得はできますが・・。
ジェイソン・ステイサム
ウエズリー・スナイプス
ダイ・ハード4.0
(アクション)
AA 2007
アメリカ
ダイ・ハードシリーズ第4弾。歴史的な傑作の第1弾、いささか期待はずれの第3弾、さて今回は・・と変な期待をして行ったところ、これがなんと大当たり。アメリカのコンピューターシステムを乗っ取り、やりたい放題をやる犯罪者に立ち向かうさえないおっさん刑事。相手が洗練された計算の鬼みたいな敵なのに、こっちは「頑張ったらなんとかなるやろ」みたいな行き当たりばったりのローテクのおやじ。おいおい、おっさん。いくらなんでもそんなことしたら(されたら)死ぬやろ・・とツッコミながらも、瞬時も飽きさせることなく最後まで力業で突っ走る。アクションがよほど嫌いな人以外は絶対のお勧め。それにしても、いつでもエンディングでは家族と和解するのに、新シリーズが始まる度に離婚されてたり、疎遠になってたり・・あんた、人間的には問題あるんじゃないの?
ブルース・ウィリス
ジャスティン・ロング
LIMIT OF LOVE 海猿
(アクション)

2006
日本
鹿児島沖で発生した巨大フェリーの中に閉じこめられた主人公と乗客。刻々と迫る沈没。彼らは無事に脱出できるのか・・って、ポセイドンアドベンチャーと設定は似ておりますね。ヒロインが立ちすくむ上をヘリが飛ぶシーンなどは、「おお、すげー」と思わせてくれる迫力がございました。ただ、一刻も早く脱出しなければいけない差し迫った時に、のんびりとプロポーズしてんじゃねえ・・って思ってしまった私は夢がないのでしょうかね。
伊藤英明
加藤あい
県庁の星
(ドラマ・ラブコメ)
2006
日本
鼻持ちならないエリートの主人公が、研修に出かけた先のスーパーで出会ったパートの女の子の影響を受けて、さまざまな挫折の中で暖かい人間性を取り戻していくという、よくあるラブストーリー。最初、見始めた瞬間から結末がなんとなく予想できてしまうが、それだけに安心して観ていられる作品ともいえる。手順書を書いただけで、ボロボロのスーパーが生まれ変わるなんて、そんなことねーよ等とひねくれたことを言わないで、ただただ楽しんで観るような作品であります。あえて言いますとですね、柴咲コウはラブストーリーにはむいてないんじゃないでしょうか(どこかでも言ったような気がするけど・・)
織田裕二
柴咲コウ
硫黄島からの手紙
(戦争)
AA
2006
アメリカ
第二次世界大戦末期、重要拠点である硫黄島での戦闘を題材として描いた二作品のうちのひとつ。日本側の視点から描いた方の作品。制空権も奪われ、援軍もない文字通り孤立した硫黄島で、栗林中将の指揮の元、アメリカ軍に予想をはるかに上回る大打撃を与えた戦闘を描く。
この作品をアメリカ人であるクリント・イーストウッドが作れるのがすごいと正直に感じさせられる。思わず見入ってしまったほどの出来映え。いろんな意味ですごい作品だと思います。主人公の二宮君は少し線が細そうに感じてしまいましたが、一般人が戦場に駆り出されたって設定ではあれでいいのかもしれません。
渡辺謙
二宮和也
日本沈没
(SF)
2006
日本
1973年に制作された同名作品のリメイク。ただし、登場人物の設定や内容がかなり変更されている。
今回は地殻変動によって沈みゆく日本を救おうとする主人公と心に傷を持つヒロインのラブストーリーが中心になった。確かにCGの進歩により映像的には格段の進歩でありますが、肝心のラブストーリーが陳腐で盛り上がりにも欠ける。そこはそうじゃないと思うけどなあ・・などと思ってしまいましたぞ。この二人(草g、柴咲)にラブストーリーはむいていないんじゃないでしょうか。あと柴咲さん、その細腕ではとても人は救えん・・。
草g 剛
柴咲コウ
豊川悦司
パイレーツ・オブ・カリビアン
ワールドエンド
(アクション・冒険ファンタジー)
アメリカ
2007
お馴染み、パイカリ3部作の完結編。
前作でクラーケンに飲み込まれて死んだジャック・スパロウを甦らせるため(何で甦らせる必要があったんだっけ・・)、世界の果てまでの航海が始まる。呪いを解きたいジャック、父親を助けたいウィル、父親を助けたいエリザベス・・またまたそれぞれの勝手な思惑で物語は二転三転。3時間の大作の割には飽きずに観られましたが、あれだけ期待を持たせてひっぱりにひっぱった魔女?が、ただ大きくなるだけとは・・でもって、すぐに消えちゃうとは・・お前はウルトラマンかと思ったのは私だけでしょうか。
ジョニー・デップ
オーランド・ブルーム
キーラ・ナイトレイ
イーオン・フラックス
(SF)
アメリカ
2005
新種のウイルスにより99%の人類が死滅した近未来。ワクチンによって生き残った人類が暮らす社会は独裁者の圧政に苦しんでいた。反政府組織の精鋭である主人公に、独裁者暗殺の指令が下るが、そこには恐るべき真実が隠されていた・・。ま、何ですね、1時間30分の間、黒髪の美しいシャーリーズ・セロンだけを延々と拝見させて頂くというだけの作品です。他の配役やストーリーの詳細は映画が終わると同時に忘れてしまいますから。
シャーリーズ・セロン
マインドハンター
(サスペンス)
アメリカ
2004
FBIのエリート、心理分析官を目指す7人の訓練生。最終試験は無人島にある訓練施設で連続殺人犯をプロファイリングし正体を暴くこと。しかし、シミュレーションであるはずのこの試験で、訓練生が次々と殺されていく。出口のない無人島、自分達の中に犯人がいる・・。確かになかなか面白いのですが、この舞台設定は昔からあまりにも使い古されたもので、有名なところでは「そして誰もいなくなった」とか、金田一少年・・でもあったような気がするなあ。でもってラストでいつも思うのでありますが、多くの仲間が自分の目の前で死んでいるのに、最後は自分が助かってよかったよかったというようなお気楽なエンディングは、今ひとつ納得できないのです。アメリカ人との考え方の違いでしょうか・・。
ヴアル・キルマー
キャスリン・モリス
X-MEN:ファイナルディシジョン
(SF)
AA アメリカ
2006
シリーズ第3弾。超能力を身につけたミュータントと人類の間に存在する根強い不信感。人類は超能力を無力化する抗体を開発、ミュータントを「治療」しようとするが、それに激しく抵抗するミュータントとの戦いが始まる。次々と登場する、誰が主人公になってもいいほどのなかなかの存在感のミュータント達がその能力を駆使して繰り広げるバトル。ミュータントと人間の共存を図ろうとする主人公達であるが、頼みのリーダーと強力な戦闘力を持つ戦士を失い苦戦は必至。しかも敵にはレベル5の最終能力者が・・。いや〜、子供に戻ってなかなかに楽しめる作品ですなあ。とてもアメコミやゲームが原作とは思えないほど良くできております。最強能力者に立ち向かうのがちょっと泥臭い地味な能力者の主人公というのもなかなかです。文句なくAA。まあ、こんな映画がお好きでない人にはお薦めしませんが。ちなみにエンドロールが流れると大半の方は席を立ってしまいました。その後に、とんでもないワンカットがあるのになあ・・。
ヒュー・ジャックマン
ハル・ベリー
サウンド・オブ・サンダー
(SF)
アメリカ
ドイツ
2004
近未来、お金持ちを相手に行われるタイムトラベルと恐竜ハンティング。ただし、過去に行くことが未来に影響を及ぼさないよう、決まった時間と決まった場所、僅かな幅の通路に5分間しか行けないように厳しく制限されている。ある時、ちょっとした事故が原因で過去からわずか1グラムあまりの何かを気づかずに持ち帰ってしまう。そしてそのことが時間の津波となって現在に襲いかかり、現在を破滅に向かって変え始める。世界を救うためには、もう一度過去に戻り、その過ちを正さなければ・・。観て最初に思うのは、「みなさん、これはCGです」と言わんばかりのちょっとアラが目立つ映像。それが気になると楽しめないが、ストーリーの著しい破綻もなく、私はそれなりに楽しめる作品だと思うのです。マニアには思い切り酷評されるでしょうが・・。
エドワード・バーンズ
マーキュリーライジング
(サスペンス)
アメリカ
1998
FBIの囮捜査官の主人公は、自分の指示を無視して強行突入が行われた結果、目の前で犯人の少年を殺されてしまう。そのことで上司を殴った結果、現場から外されてしまう。そんな時、行方不明の子供を捜す仕事を指示されるが、その少年は国家機密である暗号を瞬時に解読する能力をもった自閉症の少年であった。そのためNSA(国家情報局)からの暗殺者に狙われることになり、国家を敵に回して満足にコミュニケーションがとれない少年と二人で逃げることになる。孤独なヒーローが巨大な敵を相手に孤軍奮闘するストーリーはアメリカ映画ではしばしば見られるので、どうしても採点が辛くなりがちです。確かに自閉症の少年というコンセプトは新しかったですが。この手の作品は、巨大な力をもった敵をいかに恐ろしく憎らしく描くかがポイントだと思うのですが、その点において少々もの足りません。もっと卑劣で、憎らしく、恐ろしく描けば、誰にも理解されることなく追いつめられていく主人公達がもっともっと引き立つのに・・。ヒロインも取って付けたようだし、ラストの反撃もあっさりしすぎ。ちょっと消化不良なのであります。
ブルース・ウィリス
アレック・ボールドウィン
ザスーラ
(ファンタジー)
アメリカ
2005
1995年に公開された「ジュマンジ」のコンセプトをまるまるパクって、その舞台を宇宙にしただけの作品。兄弟げんかのあげく地下室に閉じこめられた弟は、そこで「ザスーラ」というゲームを見つける。ところがそれはありきたりなゲームではなく・・。ジュマンジは親子、勇気などをテーマに、ザスーラは兄弟をテーマに描かれており、ジュマンジが非常によく出来た作品だと思う私にとっては、別にあれこれと難癖をつけることなくほどほど楽しめる出来の作品でありました。これはまあ、この程度でいいんではないでしょうか。脇役扱いのお姉さんはかなりの美人です。
ジョシュ・ハッチャーソン
ナルニア国物語/第一章:ライオンと魔女
(ファンタジー)
B アメリカ
2005
指輪物語に並ぶファンタジー大作の映画化。戦争を逃れ田舎に移ってきた四人兄弟。疎開先の家のある部屋で、古い衣裳ダンスを見つける。かくれんぼで偶然その中に隠れた末っ子は、そこが魔法の国「ナルニア」と繋がっていることを知るのだが・・。フォーン、ミノタウルスなどの空想上の生き物を始め、擬人化された狼やライオンなど、何の違和感もなく物語にとけ込んでいるのはさすが。特別な力を何ももたない子供達が、何故に命をかけて魔女の軍勢と戦うことができるのか、そのあたりをもうちょっと丁寧に作ってほしかったと思います。魔法とか、超能力とか、強力なボディガードとか、はたまた魔女が人間を嫌う特別の理由とか・・もっとハンデをつけないと無理があるでしょうよ。主人公4人の子供達に、とびきりの魅力を感じないのも残念。どちらかというとお子様向きの作品なのかもしれません。
ウイリアム・モーズリー
パイレーツ・オブ・カリビアン
デッドマンズ・チェスト
(アクション・冒険ファンタジー)

アメリカ
2006
前作「呪われた海賊達」の続編。恐ろしい怪物デイヴィ・ジョーンズとの契約により、魂を盗られそうになる海賊ジャック・スパロウ。ジャックを助けたばかりに死刑を言い渡されたウィルとエリザベス。死刑を逃れるためにジャックの持つ不思議なコンパスを手に入れようとするが、ジャックはウィルを騙してデイヴィ・ジョーンズの心臓が入っている宝箱を手に入れようとする。それぞれの思惑が絡んで宝箱を巡る大争奪戦が繰り広げられる。これは前作の続編、かつ次回作の前振りのような位置づけで、内容と言えばジョニーデップとオーランド・ブルーム、キーラ・ナイトレイの3人芝居のような作品(後は存在感が薄いか、元が誰かわからないメイクだし・・)。ディズニーの作品らしく、過激なエロもグロもなく家族で安心して観られるが、ド派手な山もなく、静かな落ち着いた谷もなく、同じような感じのシーンが2時間半続くと、ちょっとばかり長い気もする。まあ、それほど穴を探すようなこともなく、家族全員が充分に楽しめましたが・・。
ジョニー・デップ
オーランド・ブルーム
キーラ・ナイトレイ
M:i:III
(アクション)
アメリカ
2006
ご存じ超有名シリーズ第3弾。一線から退き、結婚して平凡な生活を送ろうとする主人公に窮地に陥った仲間の救出依頼が。だが、事はそれだけではすまなくなり、婚約者まで巻き込んだ危機が訪れる・・。少しも退屈することなく最後まで見られる完成度の高い作品ではありますが、だんだんこの手の作品に慣れて来ており、どんなすごいアクションも、ギリギリの作戦も、「どうせ、上手くいくんだろ」と思ってしまうのであります。これは不幸なことだなあ。せっかくトムがスクリーン狭しとばかりにかっこよく活躍しているのに・・。世界のあちこちをとなり町に行くようにすぐに移動してしまうのはどうなんでしょう。私としてはそのあたりをもうちょっと丁寧に作ってほしいのであります。派手なアクションもさることながら、心臓がきりきりと痛くなるような緊迫した作品も観てみたいと思った次第で。昔のスパイ大作戦はそんな作品が多かったし・・。
トム・クルーズ
V・フォーベンデッタ
(ミステリー)
イギリス
ドイツ
2005
独裁者が支配する近未来のイギリス。強制収容所で人体実験を受けたV(5号室にいた)。醜い姿を仮面で覆い、復讐が始まる。それに巻き込まれた主人公は・・。イギリスではきっと有名な歴史上の人物(ガイ・フォークス)の物語が基礎にあり、11月5日という日もきっと特別な日なのでしょうねえ。そんなのわかんねえよ。イギリス人に「12月14日は忠臣蔵の討ち入りの日だ」って言ってるようなもんだぞ。結局は変な仮面とナタリーポートマンの坊主頭だけが印象に残った作品でありました。作者の映像としての狙いは、炎の中で両手を広げるVと、降りしきる雨のなかで両手を広げるナタリーポートマンの対比だったのかもしれません。それにしても、仮面の主人公Vがマトリックスのミスタースミスだってのは、エンドロールを見るまでわからなかったぞ。これって可哀想じゃないのか?
ナタリー・ポートマン
ヒューゴ・ウィーヴィング
ファイヤーウォール
(サスペンス)
アメリカ
2006
銀行のセキュリティシステムを統括する主人公は、成功して美しい妻と立派な家に住み、人望も厚く、それでいて家族思いで穏やかな、まさにアメリカ人の理想とするような人生を歩んでいる。ある日、突然強盗のグループに家族を人質に取られ、銀行のセキュリティシステムに侵入して大金を強奪する計画に協力するように迫られる。主人公はこの窮地をどう切り抜けるか。まあ、映画が描く虚構の世界ですから、それなりに「もっと何とかなるだろ」と思える点はありますが、著しくストーリーが破綻している訳でもなく、テンポ良く楽しめる作品です。ハリソンフォードってのは、観るものをすぐに味方につけてしまう魅力がありますね。確かに年は取りましたけど。強盗団のボスのポール・ベタニーはブレイクするかもしれません。なかなか魅力的な俳優です。
ハリソン・フォード
ポール・ベタニー
ブレイド3
(SF)
アメリカ
2004
自らもバンパイアの血を引くハンターが吸血鬼との闘いに挑むシリーズ第3弾。今回はバンパイア達の罠にはまり、誤って人間を殺してしまい殺人犯として追われることになる。救出された主人公に、バンパイアの始祖ドレイク(ドラキュラ)が復活したことが告げられる。酒を飲みながら観てたら途中で寝てしまいましたので、ストーリーが断片化しております。今回が最後だとすれば、ボスキャラ(ドレイク)はちょっと弱すぎましたね。前回シリーズ2の方が凄みがあったように思います。その程度しか覚えておりませぬ。面白くないって意味じゃないけど。
ウェズリー・スナイプス
ターミナル
(ドラマ)
アメリカ
2004
ニューヨークに到着した主人公はフライト中に祖国にクーデターが勃発し、アメリカに入国する権利を失ってしまう。しかも革命軍が国境を閉鎖したため国にも帰れない。やむなく彼は空港のロビーで生活することになってしまう。言葉も通じず、お金もない彼はどうやってこの窮地を切り抜けるのか・・。意地悪な係官の妨害にもめげず、たくましく生きて行く真っ直ぐな主人公は、やがて空港で働く大勢の人々の信頼を得ていく。現実にはあり得ないことなのだが、面白い設定で、だだっ広い空港なら、ひょっとしてこうやって生きていけなくもないなあ等と思わせる。ただ、たった一人で短時間で噴水を作っちゃったりするのは少々やりすぎ。ヒロインとのロマンスももうちょっとなんとかならなかったのでしょうか。なんか残念。
トム・ハンクス
キャサリン・ゼタ=ジョーンズ
チャーリーとチョコレート工場
(ファンタジー)
アメリカ
イギリス
2005
両親とほぼ寝たきりの4人の祖母とともに爪に火をともすような貧しい生活をしている心優しい少年。近くにある世界一美味しいチョコレートを作る工場が、世界中からたった5人の子供を招待するためのゴールデンチケットをチョコレートの中に入れたことから物語は始まる。選ばれたのは、金に任せてチョコレートを買い占めたり、コンピューターでチケットを探したりという鼻持ちならないガキ4人と、偶然にチケットを手に入れたこの少年の5人。5人の中からたった一人に与えられる特別賞を巡って熾烈な?争いが始まる・・。この映像を観ていると、もう映画では出来ないことなどないのだと思わせるほどであります。それにしても正直者の少年よ。拾ったお金は勝手に使っちゃだめだろ。このあたりが日本と外国の価値観の違いなのでしょうか?
ジョニー・デップ
妖怪大戦争
(妖怪・ファンタジー)
日本
2005
両親の離婚によって母親と友に田舎に来た少年。いまひとつ周囲にも馴染めない日が続く。ある日、神社の祭りで大勢の子供達の中から、世界に平和をもたらすという「麒麟送子」に選ばれてしまう。麒麟送子は山に生き、大天狗の元にある伝説の聖剣を取りに行かなければならない。その頃、魔人・加藤保憲は、人間に使い捨てられた機械と妖怪を混ぜ合わせて機械の妖怪を造り、人類抹殺の計画を進めて行く。弱虫の麒麟送子はこの強大な悪に立ち向かえるのか・・。まあ、いい歳の大人が真剣に観るほどのストーリーではありません。あちこちにいろんな俳優や芸人が妖怪に扮しているのを楽しみながら時間を潰す程度の作品でしょう。そんな中、数ある妖怪達の中で鳥刺し妖女・アギ(栗山千明)と川姫(高橋真唯)の存在感は抜群。ほとんどの男性は主人公よりそっちばかりに目が行くのではないでしょうか。
神木隆之介
豊川悦司
栗山千明
高橋真唯
フライトプラン
(ミステリー)
アメリカ
2005
夫を亡くし、その棺と共に帰国する飛行機の中で最愛の娘が消えた。これは密室での誘拐か、それとも娘自体が精神的ショックによる彼女の妄想なのか。物語は謎を含んだまま進行し、ヒロインは誰にも理解されず、誰の助けも得られないまま、たった一人での戦いが始まる・・。スピーディーな展開はさすがで、退屈をすることなくクライマックスまで鑑賞できる作品です。主人公に感情移入していると、最後に「そら見たことか!」と爽快な気分になれるでありましょう。そしてしばらくして・・待てよ、あれはちょっとおかしんじゃないのか?との疑問が次々に沸き上がって来ることでしょう。何も知らない乗客にとってはまさに最悪のはた迷惑なヒロイン、犯罪計画のずさんさ、人種偏見?等々あら探しに盛り上がること必至。そんな些細なこと?を何時までも気にせず、映画館だけで楽しむ分には充分にいい作品です。
ジョディ・フォスター
ヒノキオ
(ファンタジー)
AA 日本
2005
交通事故で母を失ったショックから引きこもりになった少年を立ち直らせようと、ロボット制作者の父が与えた遠隔操作のロボット。少年の代わりに学校に出席するロボットとガキ大将との交流を通じ、少年は次第に周囲に心を開いていくのだが・・。大して観たい映画もなかったのであまり期待もせずに手にとってみた作品だが、その出来の良さにぶったまげた。何でこれが爆発的な話題にならなかったんだろう。戦国自衛隊なんて足元にも及ばないいい作品だと思います。何と言っても何の不自然もなく作品にとけ込んだCGのロボットのすごさ、さらにそれを上回る主人公達の存在感。特にガキ大将役は圧倒的存在感で、最初から観る人の目を強烈に惹きつけます。主人公の少年と共に注目したい役者です。ちょっと甘いかもしれないけど久しぶりにAAを付けてみます。ぜひに観て下さい(ただし、ロボットがランドセル背負って歩いているのを観て、おかしいだろ・・って思う人には不向きです)。それにしても、どこからこんな子役を捜して来たんだろうなあ。目指せ、ダコタ・ファニング。
中村雅俊
本郷奏多
多部未華子
ハリー・ポッターと炎のゴブレット
(ファンタジー)
アメリカ
2005
前回の3作目「アズカバンの囚人」で、さしものハリー・ポッターシリーズも頭打ちの感があるなどと思ってしまいましたが、どうしてどうして今回の「炎のゴブレット」はあるいはシリーズ最高の出来かもしれないと思わせてくれます。クィディッチ・ワールドカップの舞台から始まり、三大魔法学校の対抗試合など、舞台はホグワーツ魔法学校の狭い垣根を跳び越えて大きく広がります。人気の維持にはラブストーリー的要素か大規模な戦いの要素が不可欠だと思いましたが、それらもちゃんと織り込まれ、謎解きの要素も加味され、しかもストーリーそのものはスターウォーズのように溢れんばかりの情報が盛り込まれている訳ではなくていい意味でシンプルで、2時間30分以上の長編を飽きることなく最後まで楽しめます。しかし、子供の成長の早さは映画を通りこしそうで、あと何作このメンバーでこのシリーズが作られるのでありましょう。しっかり確認しないと一作目とは別人みたいになってる子もいるぞ。
ダニエル・ラドクリフ
ルパート・グリント
エマ・ワトソン
戦国自衛隊1549
(SF・戦争)
日本
2005
1979年に製作された「戦国自衛隊」のリメイク。ストーリーが全く変わっているので厳密にはリメイクではないが、基本的なアイデアは全く同じ作品。突如アクシデントで過去に行ってしまった自衛隊が歴史に影響を及ぼし、現在が消滅の危機に陥ってしまう。それを阻止するためにもう一度過去に旅立つ自衛隊。現在の人間が過去に行くというアイデアは、かの「バック・トゥ・ザ・フューチャー」のようなお気楽作品を筆頭に、「バタフライ・エフェクト」のようなシリアスなもの、軍隊が過去に行くのは「フィラデルフィア・エクスペリメント」、日本では劇画の「ジパング」など数えれば切りがない。それだけにしっかりと作らなければ穴がみえてしまうのであります。まず、主人公はどんな人間なのかがよくわからないので、素直に感情移入ができない。このあたりのつくりが雑であります。もう一人の主役、ヒロインの輪郭もはっきりとはしません。主役二人がこの体たらくでは、作品が盛り上がる訳がないではないですか。自衛隊の協力を得て本物を使ったとあって、戦闘シーンなどは邦画にしてはよく出来ているとは思いますが、過去に行ってしまう過程など、物語の根幹に関わることに関してはもうちょっと丁寧に作ってもよかったのではございませんか?あっけなくいとも簡単に過去に行きすぎです。この時点でSF好きは「ちょっと・・軽いな」などと思ってしまうのであります。何の知識もないはずの過去の人間が装甲車を動かしてみたり(これを読んでる現在の人で装甲車を動かせる人、いる?)、焼け落ちる城にいたはずの人間が、ほとんど時間の経過がない次のシーンでは何キロも離れた場所から燃え落ちる城を眺めるなどといった、やってはいけないリアリティの欠如が目につきます。燃えさかる城から重い荷物を抱えながらどうやってヘリコプターに乗り移ったのでありましょう。たった2年の間に戦国時代に石油プラントまで作ってたぞ。前にも言いましたが、過去に行くような大嘘は映画で許されても、こんな嘘は許されないのであります。自衛隊が過去を変えたために現在が危機に瀕しているのに、それを阻止するために行った自衛隊は一体どれだけのことをやらかしたのでしょう?過去の人間を殺しまくってたぞ。その中には君の先祖もいるかもしれないのに。そのことは何で現在に影響を及ぼさないのか、素人にわかりやすいように教えて下さい。久しぶりに突っ込みまくってしまったぜ。
江口洋介
鈴木京香
鹿賀丈史
ポーラー・エクスプレス
(アニメ)
アメリカ
2004
もはやサンタクロースを信じられなくなった少年の前に現れた北極行きの列車。それに乗り込み、少年はたくさんの少年少女達と北極に向かって旅をすることになる。どこかで見たことがあり、何となく展開が予想されるストーリーで、しかも銀河鉄道999をパクったような設定だが、素晴らしい映像とストーリーの展開にそんなことは全く気にならない。実写で作っても面白いのにと思わせた。あまりにも写実主義に偏ったアメリカアニメはあまり好きにはなれないのだが、この作品はグッドです。
トム・ハンクス(声優)
フォーガットン
(サスペンス・スリラー)

アメリカ
2004
行方不明となった息子を忘れられない母親。しかし、自分の身の回りから息子の想い出が次々と消えてゆく。しかも想い出の品ばかりではなく人々の記憶まで・・。見始めると、たちまち引き込まれてしまうような魅力的なストーリーなのだが、次第に「これは到底、尋常な結末にはなり得ない」展開であることに気づく。そしてついには、どんでん返しどころか、足元を思い切りすくわれて、ひっくり返って後頭部を強打するようなことになってしまうのであります。相当に、この手の作り方に寛容な人でないと、あるいは耐えられないかも。
ジュリアン・ムーア
スター・ウォーズ
エピソード3: シスの復讐
(SF)
アメリカ
2005
ご存じ、スターウォーズシリーズ完結編(ストーリー的には真ん中だけど)。宇宙戦争などとは比べるべくもないほどの仕上がり。作品のクオリィティも高い。あまりにもストーリーの展開が早くて、おじさんはついて行くのに少々骨が折れました。確かにSFXなどの仕上がりも含めてすごい出来だと思いますが、私が決定的に引っかかったのは、行き先がわかっている映画を見せられるのはつまらんという事でした。確かに結論がわかっていても、それに至る過程を楽しむのが映画の通かもしれませんが、素人にとっては、最初から犯人がわかっている推理小説を読むように、どこか作品に没頭できないのであります。みんな、この作品をみて本当に心から熱狂したのでしょうか。今から考えてみると、何もかもが未熟だと思える第一作のほうが、私はよほど楽しめましたけどね。
ユアン・マクレガー
ナタリー・ポートマン
ヘイデン・クリステンセン
宇宙戦争
(SF)
アメリカ
2005
ある日、突然、空から舞い降りる異星人。大昔に地中に埋め込んでいた兵器をあやつり、人類を抹殺にかかる。主人公(港湾労働者)は離婚した婦人から週末の子供の世話を任される。だがそれは、自分と子供達の命をかけた逃避行の始まりであった。トム・クルーズってかっこいいではないですか。でも、この映画のトムは何の展望もなく、ただ逃げるだけのダメ男なのです。もうちょっとかっこよく描いてほしかったなあ。それにしても恐るべしダコタ・ファニング。一点の非の打ちどころもない演技。彼女に対抗できる俳優はいるのか。この映画に「スピルバーグの最高傑作」とのキャッチコピーをつけた奴。確かに日本は言論の自由が保障はされているが、何でも言えばいいってもんじゃないぞ。お前の言葉は二度と信用しない。
トム・クルーズ
ダコタ・ファニング
アイランド
(SF)
アメリカ
2005
大気汚染から逃れ、いつかは汚染のないアイランドに移り住む事を夢見て地下のコミュニティで暮らす主人公達。しかし、そこは臓器移植のために培養されて生かされているクローン達の収容所であった。真剣に考えると、ものすごく重い重いテーマを扱っている作品なのでありますが、娯楽作品としてみるとなんとなく盛り上がりにかけ、どこかで観たことがあるようなストーリーに思えるのであります。あまり強烈な印象に残らない作品だな。
スカーレット・ヨハンソン
ユアン・マクレガー
バタフライ・エフェクト
(SF・サスペンス)
2004
アメリカ
もし過去のあの時に別の道を選択していたら・・人間なら誰しもが思うようなテーマを扱ったSFサスペンスドラマ。主人公は幼少時から時々、記憶が飛ぶことに悩まされていた。医師のアドバイスで日記をつけることになるが、彼には日記に書かれた過去に戻ってもう一度人生をやり直せる能力があった。大切な女性を救うため、過去に戻って誤りを正したはずが、思ってもみない現在を迎える結果となってしまう(ある場所で蝶が羽ばたくと、地球の裏側では嵐が起こる、すなわち僅かなきっかけで大きな影響が現れるという理論、バタフライ・エフェクト)。彼女を救うため、何度も何度も必死になって過去に戻る主人公。果たして彼は大切な人を救えるのか。過去に戻って云々と言えば、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」に代表されるような軽いノリのコメディタッチのものが頭に浮かぶが、そんな作品とは比べものにならないような奥の深い作品。何度も過去に戻ってやり直すたびに、次第に主人公に漂う破滅的結末の予感。人生は自分の思い通りにはいかなことを、悲しいほどに思い知らされるのであります。最後に彼が下した決断は・・。別の人生を選んでも日記だけは変わらないのは何故?などと細かい突っ込みどころはありますが、ほんとに深い、いい作品であります。
アシュトン・カッチャー
エイミー・スマート
ステルス
(SF・アクション・戦争)
アメリカ
2005
400人の中から選ばれた3人のトップガンが操る最新鋭のステルス戦闘機。そのチームに人工頭脳を搭載する無人ステルス機が加わる。ところが、落雷というアクシデントをきっかけに、人工頭脳は自我に目覚めて暴走を始める・・。えーとですね、この方達は何の警告もなく、テロリストが潜伏するという理由でミャンマーの首都に建設中のビルを木っ端微塵に破壊し、タジキスタンのゲリラが核弾頭を手に入れたという理由で周囲に暮らす千人以上を核爆発のチリで被爆させ、領空侵犯をしたと言う至極真っ当な理由で発進してきたロシアの戦闘機を撃墜し、これまた領土に無断侵入したパイロットを拘束するために出動した北朝鮮の兵士達に殺戮と破壊の限りをつくし・・、一人のヒロインを助けてハッピーエンドなのであります。そりゃ、美しいヒロインを助けるヒーローはかっこいいのかもしれませんが、たとえヒロインほど美しくかっこよくなくても、あなた方に問答無用に殺された人や核のチリを浴びせられた人達にも恋人や家族はいるのです。さらに同僚が死んでるのに笑いながら「愛してる・・」とは・・あまりにも身勝手ではありませぬか?などと思う人にはこの映画は不向き。アメリカ人の身勝手さは今に始まったことではありません。ここはひとつ、そんな事を考えずに、ただただ主人公に感情移入をして、憎むべき敵をボコボコにやっつけようではありませんか。そうすれば、迫力満点の映像を心ゆくまで楽しめます。最後にひと言、おごれるアメリカ人よ、お前らしまいにえらい目に遭うぞ・・。
ジョシュ・ルーカス
ジェシカ・ビール
ジェイミー・フォックス
笑の大学
(コメディ)
2004
日本
戦争直前の昭和15年を舞台に、笑いを徹底的に弾圧しようとする検閲官と笑いを追求しようとする喜劇劇団の作家が保安課取調室を舞台に対決する。腹の底から笑ったことのない検閲官が、喜劇作家により次第に笑いを取り戻していくのだが・・。これは誰が見ても舞台の作品であり、うまく映画にしているとは思うのだが、どうしても舞台のための作品という縛りがあり、時間と空間の制約を超えるという映画の利点を生かす場面が少ない印象がぬぐえない。もちろんこんな作品は大いにありだし、面白く出来ているとは思うが、私個人的には映画では映画らしい作品を観たいのです。
役所広司
稲垣吾郎
ザ・インタープリター
(サスペンス)
アメリカ
2005
国連の通訳として働く主人公は偶然、要人の暗殺計画を耳にしてしまったことから命を狙われる事になる。彼女を守るために派遣されたのは妻を亡くしたばかりの過去を背負ったシークレットサービス。ところが主人公にも意外な過去があり、物語は予期せぬ展開を・・。トップスターの共演なのに、期待した程の盛り上がりに欠け、ストーリーもややひねりすぎて難解。もっとドキドキさせてくれればいいのに・・。どうもこの頃、空振りが続くなあ。
ニコール・キッドマン
ショーン・ペン
ファンタステック・フォー
(SF)

アメリカ
2005
宇宙線を浴びたため、超能力を持つようになった5人が戦うというお気楽な作品。VFXの場面などは言うこと無し。なんの不満もありません。でも、この盛り上がりに欠ける平板なストーリーではそれも台無し。宇宙線を浴びて超能力だと?アメリカ人の放射線に対する認識の甘さがよくわかるわ。やっぱりこいつらに核兵器を持たせたら危ないぞ。早い話、特殊撮影だけを観に行くようなものです。まあ、ダーク・エンジェルのジェシカ・アルバの可愛さに免じて、かろうじてBだな。
ジェシカ・アルバ
クリス・エバンス
容疑者 室井慎次
(サスペンス・ドラマ)
日本
2005
「交渉人・真下正義」に続いて、「躍る大捜査線」シリーズの脇役を主役に抜擢した作品。警察官が容疑者の犯罪を捜査中、容疑者の警察官が逃亡し、事故死してしまう。真相を突き止めようとする主人公だが、突然、事故死した警察官の遺族からの告発により自らが容疑者として逮捕されてしまう。相手はやり手の敏腕弁護士。対してこちらは新米の駆け出し弁護士。警察内の権力争いも絡み、主人公と若い弁護士は次第に窮地に追い込まれていく。前作の「交渉人・・」は予備知識がなくても十二分に楽しめた作品だったが、本作は「躍る大捜査線」シリーズを知らないと情報が不足して楽しめない可能性が否めない。一人の犯人を50人ぐらいで追いかけたり、警察官や警察署、弁護士など極端な演出にしているため「な訳ねーよ」と冷静に思ってしまう人には不向き。私、個人としては充分に退屈しないで楽しめました。若い女性弁護士の左目から二筋の涙が流れるシーンは印象的。作り手が狙ったのは、この女性弁護士が暗闇に沈んでいく主人公を光の中に連れ出すシーンだったのでしょうか。
柳葉敏郎
田中麗奈
哀川翔
八嶋智人
セルラー
(サスペンス)
アメリカ
2005
突然、理由もわからずに誘拐されてしまった主人公。壊された電話を修理し、ようやく繋がった相手は海辺でナンパに精を出す軽いノリの若者の携帯。この電話こそが残された最後の望みだが、若者には容易には信じてもらえない。果たして主人公に救いの手は差し伸べられるのか・・。まさにハラハラドキドキ、息をつく暇もないスピーディーな展開。一本の電話だけで繋がった二人は次々におこるトラブルを乗り越えて危機を脱出できるのか。そして、この誘拐事件の真相は・・。文句なく第一級のサスペンス。このハラハラ、ちょっとしたイライラ・・どこかで見たことがあるなあと思っていたら、これはあの「フォーン・ブース」を書いた人の作品なのです。ほんとにうまいよなあ・・。あっという間に作品に引き込まれるわ。
キム・ベイシンガー
クリス・エバンス
ビッグ・バウンズ
(サスペンス?コメディ)
アメリカ
2004
ハワイを舞台に、20万ドルを巡っての騙し合い。最後に笑うのは誰?ワクワクするような盛り上がりも、ハラハラドキドキも、切ないロマンスも、早い話なーんにもない作品です。それなりの俳優さん達が出てるのにねえ。一瞬、みんなハワイで集まって忘年会でもやるついでに、記念にチョコチョコっと作った作品じゃないのって疑いたくなりました。基本的に、詐欺師や泥棒がハッピーになる映画ってのはあまり好きじゃないし、見所は美しいハワイの海と風景だけだな。
オーウェン・ウィルソン
モーガン・フリーマン
チャーリー・シーン
ゲイリー・シニーズ
クライシス・オブ・アメリカ
(ミステリー)
アメリカ
2004
アメリカ軍人である主人公は、中東の戦争で仲間達を救った副大統領候補の英雄的行動についてスピーチをする日々を過ごしていた。しかしある時、その記憶が本当のものではないという危惧を抱き始め、やがてそれはアメリカの中枢に自分達にとって都合のいい人間を送り込もうとする巨大な陰謀であることに気づく。充分に水準はクリアしているとは思うが、全体的に少々間延びした印象。もっともっと盛り上がりそうな作品になりそうだけどなあ。130分はちょっと長いかな?
デンゼル・ワシントン
メリル・ストリーブ
マイ・ボディガード
(サスペンス)
アメリカ
メキシコ
2004
CIAの特殊部隊に所属し、暗殺のプロとして生きてきた主人公は、アルコールに溺れ、生きる希望を失っていた。そんな時に引き受けたボディーガード。愛くるしい少女によって徐々に心を開きかけていた時、自らの目の前でその少女がプロの誘拐組織によって連れ去られてしまう・・。誘拐組織に対する復讐のため、鬼のような殺し屋に変貌していく主人公。淡々と同じようなストーリーが繰り返されている印象が強く、どんどんと盛り上がっていくという雰囲気がないのが残念。それにしても恐るべしダコタ・ファニング。天下のデンゼル・ワシントンも食われそうなこの存在感。この子は紛れもなく天才だわ。
デンゼル・ワシントン
ダコタ・ファニング
スカイキャプテン ワールド・オブ・トゥモロー
(SF)
アメリカ
イギリス
2004
1939年のニューヨークに突然現れた巨大ロボットの軍団。相次ぐ科学者の失踪。プロペラ戦闘機を操るヒーローはこの巨大な敵を倒し、世界の危機を救えるか。人物以外はすべてCGという作品。背景は全編セピアカラーで一昔前のイメージに統一されている。ストーリーはあえて言うほどのこともなく、どちらかというと「キャシャーン」のように背景美術の方に力が入っているような作品だが、登場するロボットや空中空母は宮崎駿のアニメそのもの。マニアが喜びそうな作品。そんな中、アンジェリーナ・ジョリーの存在感はさすが。
ジュード・ロウ
グウィネス・パルトロー
アンジェリーナ・ジョリー
突撃せよ!「あさま山荘事件」
(ドキュメンタリー・ドラマ)
日本
2002
1972年2月19日、極寒の軽井沢で発生したあさま山荘事件の映画化。10日間にも及ぶ犯人と警察の戦いと、私達が知ることのなかった警察内でのさまざまな確執、警察官の苦悩等を描いた作品。強行突入時の視聴率約90%という、当時の日本人ほぼ全員が目にした事件であり、従って大まかなストーリーの流れはみんなが知ってるため、「これからどうなるんだろう」というストーリーの展開を中心にすることができない制約がある。見所はむしろ、警察内部の縄張り争いに翻弄される指揮官の苦悩といった人間ドラマだが、これとても実在の人物(佐々淳行)であるという制約があり、あちこちに手枷足枷がついた作品。その条件下ではよく作られた方ではないでしょうか。
役所 広司
宇崎 竜童
天海 祐希
バグズ・パニック
(SF・モンスターパニック)
アメリカ
2003
地下鉄工事が原因で、太古の眠りから覚めた巨大昆虫の群れ。出口のないトンネル内での戦いが始まる。「エイリアン」と「スターシップ・トゥルーパーズ」を足して2で割ったような作品。箸にも棒にもかからないというような駄作ではありませんが、さして目新しいものもない典型的B級作品であります。まあ、時間つぶしと考えればそれほど腹も立たない程度の作品です。
アントニオ・サバトJr
アンジー・エバーハート
バットマン ビギンズ
(SF・アクション)
アメリカ
2005
もともと子供向けのアメリカのヒーローものを映画化すれば、どうしてもコミカルな雰囲気から抜けきれず、今まで公開されたバットマンシリーズのように、いい歳した大人が心から楽しむのはかなり難しい作品になってしまうのです。でも、今回は今までのバットマンとは全くの別物。実にかっこよく仕上がっております。あるいは今までのバットマンシリーズのファンの人達には評判が悪いかもしれないけど、私は大満足。多少シリアス路線で作っているとはいえ、CASSHERN/キャシャーンや噂のデビルマンのように作品全体を壊すような事まではしていない。この点、スパイダーマンと言い、アメリカは実にうまく作るのであります。子供の時の熱い心を失っていない大人が作るからでしょうか。
クリスチャン・ベイル
マイケル・ケイン
ケイティ・ホームズ
渡辺 謙
ジュブナイル
(SF)
日本
2000
ある夏の日、少年達が森で拾った小さなロボット。それは未来から来たロボットだった。そしてそのころ、はるか上空には巨大な宇宙船が地球に迫っていた・・。うまく作れば「日本版スタンド・バイ・ミー」と「ET」などのSFを組み合わせたような作品に仕上がったかもしれないのだが、子供達を中心とした心の部分が充分に描けていない。鈴木杏を除けば子供達の演技も今ひとつで(こんな所に洋画との差を感じてしまう)、テンポも軽快ではなく、音楽も貧弱。CGの部分は相当うまく作れているだけに、ちょっと残念。エピローグの部分も長すぎる。サスペンス劇場のクライマックスの部分などで、断崖の上で犯人が長々と事件のあらましを説明する日本ドラマの悪しき伝統が受け継がれてるのでしょうか?
香取真吾
酒井美紀
鈴木 杏
オールド・ボーイ
(サスペンス・アクション)
韓国
2003
主人公は妻と一人娘を持つ平凡なサラリーマン。娘の誕生日プレゼントを買って帰る途中、突然何者かに連れ去られ、以後15年間もの間、監禁される。15年後に開放された彼は、自分をこのような目に遭わせた犯人を突き止め、復習することを誓うのだが・・。日常には絶対にありそうもない設定で、細部に突っ込みどころもあるのだが、そんなことは微塵も感じさせずにどんどんと物語にのめり込んで行く。最後にまるで難解なパズルの最後のピースがはまったかのような衝撃的演出で驚愕の事実が明らかとなり、主人公に感情移入していた自分が「ああ・・」と何とも言えないため息を漏らしながら、何故の15年間の監禁だったのか、タイトルの「オールド・ボーイ」の示す意味とともに思い知らされることになる。そのストーリーの抜群の面白さからお薦めの作品。原作は土屋ガロンの劇画。
チェ・ミンシク
ユ・ジテ
スウィングガールズ
(青春ドラマ・コメディ)
日本
2004
ウォーターボーイズを観た直後にこの作品を観たものだから、まったく同じコンセプトに少々驚いてしまった。よく見ると、監督が同じなのであります(それくらい、知っとけよ)。落ちこぼれに近い女子高生達が補習授業をサボるために始めたビッグバンドジャズ。ところがいつしかジャズの魅力に取りつかれ・・。オーディションで選ばれた出演者達は、たった4ヶ月でジャズの演奏ができるまでの猛特訓をやったとのこと。でもそれは地味な練習を重ねた結果だと思うのです。作品ではそのあたりがあまり描かれていないので、あっという間に上達したかのような印象を受け、これまた物語の大切な部分のリアリティが欠けているという思いを持ってしまいます。半年間一生懸命練習しても、本番では思い切り間違えるんだよ、バ〜カ・・って自分を基準にしたらダメだよなあ。で、ウオーターボーイズとどちらがいいかと申しますと(どちらか、ひとつ観ればいいと思うから)、内容は互角だけど、主人公の可愛さとジャズのスタンダードナンバーがたくさん聴ける点を考慮してこっちがお薦め。
上野樹里
貫地谷しほり

竹中直人
ウォーターボーイズ
(青春ドラマ・コメディ)

日本
2001
新任の美人先生に乗せられてやる羽目になった男子シンクロ。ダメ学生達は見事やりとげられるのか・・。う〜ん、ちょっと期待して観たのがいけなかったのか、邦画コメディ特有のわざとらしい芝居が目に付いてしまいました。素人達があれだけのシンクロを身につけるには大変な努力が必要だったろうと思うのでありますが、それだけにそこに至る過程があまりに安直で、いかに映画とはいえ、リアリティに欠けすぎるのであります。たとえば怪獣や宇宙人の襲撃とか、幽霊が襲いかかるなんて大嘘は映画では許されるのでありますが、10メートルの高さから落ちたのに怪我をしないとか、ナイフで刺されたのにちょっと後のシーンでは平気で走り回ってるなんて嘘は許されないのと同じです。物語の根幹をなす大切な部分のリアリティが欠けていると、熱い気持ちを保ちつつ作品を観ることができません。
妻夫木聡
平山 綾
竹中直人
交渉人 真下正義
(サスペンス・ドラマ)
日本
2005
ご存じ「躍る大捜査線」シリーズの脇役を主役に抜擢した作品。バットマンシリーズから生まれた「キャットウーマン」や、ハムナプトラから派生した「スコーピオンキング」のようなもの。でも、安直な企画と切って捨てられるようなものではなく、これだけでも充分に楽しめる作品。地下鉄のハイテク車両が何者かに乗っ取られ暴走する。犯人は交渉人真下との知恵比べを挑むが、次第にその戦慄の目的が明らかとなってゆく。主演はもともと脇役として配置されていたキャラクターゆえ、どうしても主役としての押しが弱いきらいはあるものの、自然な演技でそれを充分にカバーしている。邦画にありがちな中だるみもなく、緊迫感を持続しつつ、適度なユーモアもあり、クライマックスのボレロまで(意味は観たらわかります)一気に鑑賞できる。確かに犯人像が今ひとつ明確ではなく、あれだけの犯罪をどうして行えたのかなどと突っ込みどころはありますが、そんなことは小さな事に思えてしまうほどであります。何よりも好感が持てたのは、存在感のある登場人物達が口ではいろいろ言いながらも、お互いを認め合っているという信頼感がそこかしこに感じられることが、私にはとても心地よかったのであります。あえて言うならば、もちろん意図した訳ではないことはわかっているものの、暴走電車という設定に少し心が痛んだことと(公開延期という手はなかったのかな?)、季節の設定がクリスマスイブだったことぐらいでしょうか。間違いなくお薦めの作品です。
ユースケ・サンタマリア
寺島 進
小泉孝太郎

水野美紀
國村 隼
金田龍之介
ドラゴンヘッド
(SF・パニック)
日本
2003
修学旅行の途中、トンネル内で発生した大事故で奇跡的に生き残った3人。一人は恐怖から精神に変調をきたす。主人公の二人は必死にトンネルから脱出して外界に出るが、そこは白い灰に覆われた死の世界だった。初めにお断りしておきますが、私は怪獣映画には大甘で、少々の事は笑って「まあ、いいんじゃないの?」って見逃すのでありますが、この手のSF映画には相当厳しいのであります。さあてと、何から突っ込んでやろうかな。まずもって、主人公の二人はたびたび白い灰の中に埋もれるように倒れるのであります。全身灰だらけ。顔なんて「呪怨」に出てくるお化け、あるいは志村けんのバカ殿みたいになってるのに、次のシーンでは洗顔フォームできれいに洗ったみたいな顔になるのはどういうことなんだ?SAYAKAの髪はどこでシャンプーしたんだよ。飲み水さえ事欠いている状況なのに。飛んでいるヘリコプターから落下して、擦り傷ひとつないのはどういうことなのでしょうか。低空飛行で地面に灰が積もって柔らかいから?よーし、それなら走行中の新幹線から田んぼにでも飛び降りてもらおうじゃないか。ほんとに怪我しないと思うか?セリフはボソボソとつぶやくみたいに話すものだから、何を言ってるのか聞こえにくいので、ちょっと音量を上げたらとたんに絶叫するからびっくりするし。セリフの強弱で感情を表現する手法はもちろんありだとは思うけど、画面の中で二人だけで秘密の話をしてるんじゃないぞ。観客にちゃんと伝わってこそのセリフじゃないか。いくら足場が悪いからといって、いくら動揺してるからといって、10メートルを歩くのに5回ぐらい倒れるなんて演出過剰だわ。「もうわかったから、さっさと歩けよ」って言いたくなる。この手のパニック映画は、エンディングが(アメリカ映画によくあるような)あまりに拍子抜けのハッピーエンドだと「な訳ねーよ」って馬鹿にされるし、さりとてあまりにも悲惨な結末だと「なんだかなあ」って感じで盛り上がらないし、確かに落としどころが相当難しいのでありますが、この作品は「え?これで終わり?」って感じなのであります。ま、あれだけこれでもかって感じで主人公達を追い込んでいけばエンディングに困るとは思うけど、もうちょっと何とかならなかったのでありましょうか。最後の「恐怖感をなくさせる食べ物」に至っては作品全体をぶち壊すほどのキラーアイテムなのであります。よくこんなもの、登場させたもんだわ。登場人物達の行動も総じて不自然なものが多すぎるし・・。救いはセットやCGが相当よくできているという事ぐらいでしょうか。ちなみに聖子ママのお嬢さんSAYAKAちゃんですが、あまり魅力的に描かれてなかったのは演出が悪いからでしょうか。それとも彼女自身の問題?
妻夫木聡
SAYAKA
雨に唄えば
(ミュージカル)
評価対象外 アメリカ
1952
私が生まれる前に作られたミュージカル。CGはおろか、大した特撮の技術すらなかった時代の作品ですので、今の映画しか知らない若い世代がみれば随分と陳腐で退屈な映画と思えてしまうのかもしれません。でも、50年前の時代がこの映画をどれほどの思いで受け止めたのかは想像に難くありません。ストーリーはいたってシンプルですが、この100分の間、観客はスクリーンに展開される素敵なショーに酔っていたのでしょう。次から次へと、より激しい刺激を求めて作られる続ける現在の作品が、果たして50年後の人達にも大切にされているのでしょうか。久しぶりにこの作品を観て、私達は50年前に比べて本当に幸せになっているのだろうか・・などと、少々大げさなことを考えてしまいました。
ジーン・ケリー
デビー・レイノルズ
ドナルド・オコナー
エイリアン VS.プレデター
(SF・アクション・ホラー?)
アメリカ
2004
「エイリアン」も「プレデター」も、第一作は私にとって文句なしの作品だったのであります。それを2つくっつけちゃった訳で・・そういえば「フレディVS.ジェイソン」なんてのもあったなあ。ネタがないのかハリウッド。そのうち「エイリアンVS.ゴジラ」とか「プレデターVS.ロッキー」なんて作るんじゃないだろうなあ。視覚的にはすごくよくできており、何の不満もありません。人類の強敵が2つもいると、人間が活躍する場面が少なくなるのは仕方がないのでありましょう。大半が、あっという間にやられちゃうのであります。でもって、最後まで残るのが勇敢で強い女性。この構図が観客の受けがいいのでしょうね。突っ込みどころはいくつかあるのですが、一番気になったのが、舞台が南極だというのに、寒さが全く感じられないことなのであります。せめて吐く息ぐらいは白く強調しようぜ。最後に・・「どっちが勝っても人類に未来はない」のキャッチコピーは大嘘です・・まったく。
サナ・レイサン
プレデター
エイリアン
アメリカン・スウィートハート
(ロマンティック・コメディ)
アメリカ
2001
少々傲慢なハリウッドの人気女優。彼女の浮気が原因で落ち込んで入院中の同じく人気俳優の夫。二人はすでに離婚の危機を迎えているが、新作の映画は夫婦の共演が売り物。プロデューサーは新作発表の場に二人を同席させて盛り上げようと画策する。人気女優のさえない妹は姉の付き人としてマネージメントする一方、姉のわがままに振り回されている。そんな彼女は、姉の夫に密かに心を惹かれている。はてさて、この三人の結末は・・。日本の少女漫画にでもありそうなよくあるストーリーで、最初の20分ぐらいで結末が予想できてしまうのでありますが、そこはそこ、一流の女優達が演じれば飽きずにそれなりに楽しめるのであります。
ジュリア・ロバーツ 
キャサリン・ゼタ=ジョーンズ
ジョン・キューザック
ツインズエフェクト
(アクション)
香港
2003
吸血鬼の王族の青年に恋をした娘と吸血鬼ハンターの青年に恋をした娘。この二人を中心に、吸血鬼とハンターの戦いを描くアクション映画。一昔前のどこか安っぽい香港映画とは異なり、全てがかなりの水準になってきております。で、なんで「ツインズエフェクト」と言うのかと申しますと、主演女優二人は香港では有名な「ツインズ」というグループなのであります(双子ではありません)。日本のアイドルとは違って、それ相当のカンフーの動きができるのはさすが。片方はアナウンサーの高島 彩、もう片方はブリッコタレントのさとう珠緒と常盤貴子を足して2で割ったような印象でありました。それにしてもジャッキー・チェンはどこにどんな役で出てきてもみんな同じように見えるなあ。ちなみに続編がありそうなエンディングです。
シャーリーン・チョイ
ジリアン・チュン
ジャッキー・チェン
目撃
(サスペンス)
アメリカ
1997
大金持ちから盗みを繰り返す泥棒ルーサーは、ある夜、盗みに入った豪邸の隠し部屋から、その家の奥方が浮気をする現場を見てしまう。情事はエスカレートして暴力沙汰となり、男が奥方に殺されそうになった時、奥方は背後から射殺されてしまう。奥方の浮気相手は現職大統領で、射殺したのは護衛官だった。現場にいたことを知られたルーサーは危険を感じて身を隠そうとするが、平気な顔で残された主人にお悔やみの演説を行う大統領を許すことができず、危険を承知で戦う決心をするのだった・・。とりたてて穴をさがす必要もないまっとうなサスペンスなのですが、もう少し大統領一派がずるがしこく、非情で、圧倒的なパワーを駆使して主人公を追いつめたほうがよかったように思われます。結末もちょっとあっさりしすぎてるし。
クリント・イーストウッド
ジーン・ハックマン
コンスタンティン
(サスペンス・ファンタジー?)
アメリカ
2004
天国や地獄から人間界に来た者を見分けられる能力を持つ主人公。そのため一度は自殺を図り、地獄の恐ろしさをかいま見た彼は、なんとか自殺の大罪を神に許されたい一心で地獄から侵入した悪魔達を再度地獄に送り返す仕事をしている。ところが肺癌で余命1年であることがわかる。しかも自殺の罪は許されない。このままだと自分が送り返した悪魔達が住む地獄に行かなければならない。そんな時、人間界の天国と地獄の均衡を破ろうとする企てがあることに気づくことになる・・。それにしても、キリスト教世界の神様達ってのは人間くさいのであります。悪人でも死ねばみんな仏になる日本人にとっては、身勝手この上ないと思えてしまうかも。でも、映画としてはとてもよくできた面白い作品だと思います。キアヌ・リーブスはかっこいいよね。しかも、細身であるということが肺癌を病んでいるという設定にぴったりです。
キアヌ・リーブス
レイチェル・ワイズ
メダリオン/飛龍再生
(アクション)
香港
アメリカ
2003
死者さえ甦らせるメダルを持つ少年が誘拐される。インターポールの英国人捜査官と香港の刑事が協力して捜査にあたるというストーリー。ストーリーの設定も、カンフーのアクションも、ジャッキー・チェンのアクションも、すべて「どこかで見たことがある」と思えてしまう陳腐な出来映えなのであります。もともと演技の幅の狭いジャッキー・チェンなのですけどね。とうとうジャッキー・チェンの時代も終わってしまうのでありましょうか。
ジャッキー・チェン
バイオハザード II アポカリプス
(ホラー・アクション)
アメリカ
カナダ
イギリス
2004
有名なコンピューターゲームを基に製作されたホラーアクションシリーズ。前回のストーリーのまぎれもない続編なので、前作を観ることが必須条件。前作では、死人まで生き返らせるウイルス汚染は研究所内に留まったが、今度は町全体が汚染された結果、消毒と称して核兵器で町を焼き尽くすことになる。そんな町に取り残されたヒロインは襲いかかるゾンビや怪物達を相手にしながら、無事に脱出できるのか・・。私はゲームをよく知らないので詳細はわからないのですが、今回はヒロインが2人となっています。いかにもゲームに出てきそうな露出度の高いコスチュームに身をつつみ、ゾンビ(といっても、もとは人間だぞ)や怪物を相手にとにかく撃ちまくる・・まさにゲームであります。教育に悪そうだなあ。間違いなく続編があるエンディングです。
ミラ・ジョヴォヴィッチ
ラスト・サムライ
(時代劇・アクション)

アメリカ
2003
かつての南北戦争の英雄は今は酒浸りの日々。そんなおり、軍隊の近代化のために日本に招かれるのだが、武士の根絶に反対する反乱軍に捉えられ、そこで武士達と生活するうちに武士道に強い影響を受けてゆくことになる。そりゃ、よく考えれば時代考証がどうのとか、何故日本の武士が英語を話せるのかとか・・突っ込みどころはたくさんあるのでしょう。でも、私はこの作品を観ていてとても気持ちがよかったのであります。大げさに言えば「ああ、日本人でよかったなあ」などと思わせてくれる作品と言えます。もし日本人がこんな作品を作ったら、今の私達は素直にその作品を観られるのでありましょうか。私達はもっと、自分の国を誇りに思う心を持つべき・・って、映画とは関係ないじゃん。
トム・クルーズ
渡辺 謙

ヒート
(犯罪・ハードボイルド)
アメリカ
1995
犯罪のプロと、僅かな手がかりを元に追いつめる刑事の物語を中心に、それぞれが織りなす人間模様を、ロバート・デ・ニーロとアル・パチーノの二大スターの共演で描く。こういうのを「渋い」って言うのでしょうね。二人のファンにとってはたまらない代表作だと思います。ただ、気軽に映画を楽しみたいという人達にとっては、3時間近くに渡ってこの渋さを味わい続けるのは苦痛かも。ちなみに、私はアル・パチーノを見ていると、何となく高田純次を思い出してしまうのであります。ファンの方、ご免なさい。
ロバート・デ・ニーロ
アル・パチーノ
ナショナル・トレジャー
(冒険・ファンタジー?)
AA アメリカ
2004
先祖代々、何千年もの間にわたって秘密裏に守られてきた秘宝を追い続ける男が発見した手がかりは、事もあろうにアメリカの独立宣言書に隠されていた・・。みんなが大好きな「謎解き」と「宝探し」がテーマ。こういったテーマではありがちなジャングルの奥地に分け入る設定ではなく、アメリカの大都会を舞台にしたところが新鮮。瞬時に謎を解く頭の切れるヒーロー、美しく行動力があるヒロイン、わかりやすい悪党達(でも、極悪人って訳でもないのよね)。深みがないって言ってしまえばそれまでなんだけど、それ以上に決して人を飽きさせないこのテンポ。必要以上に残酷なシーンも、必要以上にエロチックなシーンもなく、お子様からお年寄りまで家族一緒に安心して楽しめる、まさに娯楽映画の王道と言える作品です。ってな訳で、久しぶりのAAに推薦いたします。
ニコラス・ケイジ
トルク
(アクション)
アメリカ
2003
恋人に会うため故郷に帰ってきたバイカー。ところが麻薬のバイヤーの暴走族から対立する暴走族のメンバー殺しの濡れ衣を着せられ、さらにFBIからも追われる羽目になる。ヒーローもヒロインも味方も悪役達もみんなバイク乗りという変な映画。バックミラーやガラスなどの映り込みのカットを多用して、なかなか楽しめる場面もありましたが、とにかく・・むちゃくちゃだお前達!交通ルールは無視し放題、物は壊し放題、悪党どもは殺し放題(あんな事したら、きっと死んでるぞ)。自分達も派手に吹っ飛ばされてるくせに傷ひとつ負わないんだもんなあ。やりたい放題をやりつくして、社会から何のおとがめもなく、壊した物の補償もせず、人を殺したことにさして心も動かされず、笑いながら立ち去って行く究極のお馬鹿映画。ただし、バイクファンには結構こたえられないツボにはまりそうな作品ではないかとも思うのであります。
マーティン・ヘンダーソン
海猿
(ドラマ)
日本
2004
海上保安官の1%しかなれない海難救助のエキスパート「潜水士」を目指す若者達を描く。いわゆるヒヨッコ達が厳しい試練を、時に挫折しながら乗り越えて行き、次第に一人前に成長してゆく過程を描くこの手の設定は、実は過去にたくさんあるのです(GIジェーンとかトップガンとか・・バックドラフトもそうかな。考えようによってはポリスアカデミーだってそうだし、かのスチュワーデス物語だって・・ちょっと違う?)。ただ、アメリカの軍隊の話ならともかくも、日本の海上保安官では闘うべきわかりやすい敵がいないため、どうしても対決すべきは自然災害やアクシデントという事になり、そのあたりの焦点がぼやけてしまうのではと危惧しましたが、なかなかどうして、とてもいい作品に仕上がっております。ひとつのセリフを言うのに将棋の次の一手を考えているほどの間が空いたり、芝居がかった言い方(芝居なんだけど)をするのが気にかかる事もありますが、全体としての出来映えは充分に合格点。ヒロインとのロマンスもほどよく作品にアクセントをつけており、次回作がとても楽しみです。最近、いい作品が続いて嬉しいなあ。
伊藤英明
加藤あい
ボーン・アイデンティティ
ボーン・スプレマシー
(サスペンス・アクション)
アメリカ
2002
2004
記憶喪失となったCIAのトップエージェント。彼に生きていられると困るCIAが次々と放つ暗殺者を、自分の名前さえ思い出せない彼は自らの身体に染みついた諜報員の技術と能力で退けていく。「俺にかまうな」・・う〜ん、設定は全然違うが、まるでゴルゴ13を思わせる立ち振る舞い。かっこいいではないですか・・えーと、諜報員をかっこいいと思っちゃだめですか?ほんの僅かの時間も退屈する隙を与えずに展開していくストーリー。長い時間をかけなければ登場人物の心理描写ができないと思っているような日本映画に見習ってほしいものです。それにしてもこのタイトル。一目見て、何をいわんとしているか理解できた方はいるのでしょうか。Bourne Supremacy・・って、原語で書かれてもわからないぞ。誰も理解できなくていいのなら、別に「ボーン・ポンポコペー」でもいいって事になるではないですか。なお、この2作品は3部完結のシリーズですので、順番通りに観られることをお薦めします。
マット・デイモン
コラテラル
(サスペンス)
アメリカ
2004
金を貯めて、いつかはリムジンサービスをやろうと思いながら12年間、タクシー運転手を続けている平凡な男がその夜拾った客は、一晩で5人の殺人を請け負った殺し屋だった。冷静に考えればあり得ない設定だが、トム・クルーズとジェイミー・フォックスの演技にぐいぐいと引き込まれていく。何と言ってもトム・クルーズの格好良さ・・えーと、殺し屋をかっこいいと思っちゃいけませんか?その殺し屋に翻弄されるタクシー運転手の演技も光っている。この方は単にモハメド・アリやレイ・チャールズに似せた演技が上手いだけの俳優ではありません。
トム・クルーズ
ジェイミー・フォックス
24(TWENTY FOUR)
SEASON 1-3
(アクション)
アメリカ
2002-
2004
何だかんだと言いながら、シリーズ3つとも観てしまいました。計72時間・・冷静に考えると人生を無駄に費やしたような気もするけどなあ。アメリカのCTU(テロ対策ユニット・・ほんとにありそうな気がする)を舞台に、大統領暗殺や核、あるいは殺人ウイルスを用いたテロリスト達との闘いをリアルタイムで描く。すべての事件が、うちの小さな在所の中で起こっているほどの時間経過に思えるが、その設定は大都会ロサンゼルスの中どころか空を飛んで外国にまで行ってしまうのだから忙しくてしょうがない(なにせ、すべてが1日のうちの出来事なのである)。出てくる登場人物達は、「俺を信じろ。悪いようにはしない」とか「だまって私の言うことを聴きなさい」などと、人に対して自信たっぷりに言い放つくせに、言うことに従った結果と来たら目も当てられないほどのお粗末の連続。また、「君には決して危害を加えないから協力して欲しい」と断言したくせに、その舌の根も乾かないうちにその相手を殺人ウイルスが蔓延するビルに放りこもうとしたりするのであります。お前、絶対閻魔様に舌を抜かれるぞ。登場人物は総じて他人に対してはめちゃくちゃ厳しく、同僚にまでも平気で銃の引き金を引くくせに、自分の家族や恋人にほんの少しでも危険が及ぶと、他の人の命や組織の規律など何処吹く風で自分勝手に暴走する奴らばかり。しかもテロに対して闘う最先端の組織のくせに、いつもいとも簡単にテロリスト達に内部に侵入されてしまうセキュリティの甘さ。観てるとだんだんと腹が立って来るほどなのでありますが、でも絶対に途中で観るのをやめられないのであります。危ない薬みたいな作品だな。なお、各シリーズはそれぞれ1話完結ではありますが、シリーズの順番通りに観ることをお薦め致します。
キーファー・サザーランド
リディック
(SF)
アメリカ
2004
この作品は、私の中ではなかなか評価が高かった「ピッチ・ブラック」の続編。ちゃんと宣伝してくれないとわからないじゃないか。「ピッチ・ブラック」はあまりメジャーじゃなかった割にはそれなりに面白い作品だったが、今回は制作費170億もかけた超大作。宇宙を征服しようとする「ネクロモンガー」と、宇宙のお尋ね者「リディック」の闘いを描いた作品。CGはさすがによく出来てるが、もう慣れっこになっているのでさほど感動はしない。ひっかかるのは「宇宙征服」とか「惑星を支配」なんてスケールの軍隊と、たった1人が闘うというギャップ。主人公「リディック」は、いくら格闘技に秀でているといっても基本的にはちょっとした能力の目を持っているだけの人間。いくらなんでもそれはむちゃくちゃだろうよ。K1のチャンピオンとアメリカ軍が戦うようなものじゃないか。その他、日の出とともに700度に上昇するような環境なのに、ちょっと陰に入っただけで大丈夫なんてのも、いくらSFでもいささか興ざめ。マイナーリーグでは大活躍だったのに、メジャーに昇格したとたんに普通の選手になってしまったみたいな印象の作品。
ヴィン・ディ−ゼル
CASSHERN/キャシャーン
(SF)
日本
2004
かつてアニメで見た「新造人間キャシャーン」の実写版・・とは到底言えないようなストーリー。これだけストーリーを変えてしまうなら、あえて「キャシャーン」などという名前を用いないでもよかったのではないか。映画にはいろんなファクターがあるが、当然のことながらストーリーがメインであり、それを美術や音楽が飾り付けてひとつの作品に仕上げていくものだと思う。この作品では背景や美術にこだわりがありすぎるのか、やたらと各場面の小物にまでしっかりと目が行くようなカットが多く、しかも「気合いを入れて作ってんだから、しっかり見ろよ」とばかりに同じような場面が、時にスローモーションでくどいほど流される。これが比較的短時間のプロモやCMならいいと思わせる場面でも、これだけ長い間見せられ続けると最後には目が疲れてくるほどなのである。セリフも演劇の舞台を思わせるような必要以上に感情を込めたものや声を張った演説調のものが多く、音楽も切れ目なく鳴り続け、全体として息抜きの暇がないクライマックスの連続のように感じられる。もっと肩の力を抜いて作ればいいのに。観終わった後の最初の感想は「ああ、普通の映画が観たい・・」でありました。
伊勢谷友介
麻生久美子
唐沢寿明
ロボコン
(青春ドラマ)
日本
2003
ヒロインは高等専門学校に通うちょっとやる気をなくした女子高生。居残り授業免除の条件として入ったロボット部だったが、そこにいたのは全く自信を持てない部長、天才肌だが他人の事などお構いなしの自分勝手な設計担当、さらに工作の腕はそこそこあるのに何事につけても中途半端なヤンキー。ひょんなことから出場する羽目になったロボットコンテスト、通称「高専ロボコン」を通じて、次第にお互いを理解し、成長していく青春ドラマ。昔からありがちなストーリーではありますが、ロボコンを舞台にしたのは新鮮。ロボコンのシーンは映画というより、実際の大会のビデオを観ているようなカットで、もう少し映画らしくドラマチックに撮ってほしかったが、全体としては暴力や犯罪をテーマにした若者映画よりはずっといいと思います。
長澤まさみ
小栗 旬
東京原発
(社会派ドラマ?)
日本
2002
人気抜群のカリスマ東京都知事が「東京に原発を造る」と言い出したことから始まる都庁での大論戦。ところがその論戦の最中、輸送中の核燃料がジャックされてしまう。エネルギー問題を真剣に考えている人も、原発なんぞにこれっぽっちも興味がない人も一度は観た方がいいとさえ思わせる作品。「なるほどそうなのか・・」と思わず考えさせられる場面が少なくない。原発推進のお役人の方々には是非とも正面切って反論して頂きたいと思った次第であります。核燃料ジャックの部分がちょっと稚拙で残念。もっと本格的なら言うことなかったのに。予算がなかったのかなあ。
役所広司
段田安則
シティ・オブ・ゴースト
(サスペンス)
アメリカ
2002
ニューヨークで保険金詐欺を働き、捜査を逃れ自分の取り分を受け取るためにカンボジアに逃亡した主人公が、そこで出会った地元の青年や美しい女性により、真っ当な人間に生まれ変わっていくというストーリー。小説で読めばそれなりに面白いのかもしれないけど、2時間近く大した盛り上がりもなく、ダラダラと展開する映像を見せられるのはかなり辛い。一番印象に残ったのは地元の青年の底抜けの誠実さなのであります。監督マット・ディロンが仕掛ける衝撃のラスト! いま亡霊の街に裏切りの交響楽<シンフォニー>が鳴り響く!・・って、もうほとんど詐欺に近いキャッチコピーだわ。まあ冷静に読めば、何を言わんとしてるのかわかんないコピーなんだけど。
マット・ディロン
ケイティ
(サスペンス)
アメリカ
2002
一流大学に通うヒロインの恋人は2年前に失踪。もとアルコール依存症の刑事が捜査にあたるが、今度はヒロインの友人が失踪する・・。テキパキと進行することが多い普通のアメリカ映画とは異なり、どちらかというと日本映画によく見られるような間があちこちで感じられ、進行のテンポもゆっくり。ストーリーより俳優の演技力や魅力に焦点が当てられるような作品。ま、好みの問題だとは思いますが、私的には全体的に重い感じがしてペケだな。
ケイティ・ホルムズ
下妻物語
(コメディ)
日本
2004
ロリータファッションだけが興味の対象で、ひたすら我が道を行くヒロインの前に現れた暴走族のヤンキー娘。周りを見渡せば田んぼだらけの下妻を舞台に繰り広げる友情物語。かつてテレビで観た深キョンの学芸会なみの演技しか固定観念になかったおじさんは反省してしまいました。はまり役ってあるんですねえ。こんな役をやらせれば深キョンは日本一ではないでしょうか。ヤンキー役の土屋アンナもグッドです。久しぶりに邦画で笑ったわ。近くに気に入った店が見つからないので、もうどこでもいいやって感じで入った普通の小さな飲食店で出された料理が、一流料理店顔負けの素晴らしい味だった感じ。
深田恭子
土屋アンナ
サイン・オブ・ゴッド
(サスペンス)
ドイツ
2003
2000年前の遺跡から発掘された骨と共にあったのは未だ開発されていないはずの「SONY」のビデオカメラの説明書。しかもそのビデオカメラにはイエスの姿が映っているとの文書も発見されるが・・。何よりも目を惹いたのはエルサレムやパレスチナ近郊の風景。緑がない乾いた茶色の国なんですね。「嘆きの壁」のシーンはセットかロケかはわかりませんでしたがとても新鮮でした。ストーリーはいたって平凡で、なぜイエスの姿が映ったビデオカメラを手に入れるのに殺人まで起こってしまうのかがよくわかりません。だってそれが本物のイエスかどうか、証明する方法なんてないのですから。むしろ未開発であるはずのビデオカメラの方がセンセーショナルだと思うけど。一番悔しかったのは、私はこんな平凡なビデオを二度もレンタルしてしまったのであります。似たような作品を片っ端から観てるからなあ。こうやって感想を書いて記録を残すことの意義を深く実感した次第であります。
マティアス・ケーベルリン
アイ、ロボット
(SF)
アメリカ
2004
2035年、ロボットが当たり前のように普及する近未来のシカゴ。そこで起こった殺人事件。本来なら人間に危害を加えないはずのロボットが関係していると疑った刑事の追求が始まる。基本は機械が人間のコントロールを逸脱して起こる氾濫であり、これは何度も何度もテーマとして描かれたコンセプト(2001年宇宙の旅やターミネーターだってそうでしょ)。さすがに最新のアメリカ映画だけあって、ひとつひとつのシーンはとてもよく出来ており、安心して観ていられます。一昔前なら絶対に作れなかったほどの出来でありましょう。でも、最近CG満載の作品にだんだん感動しなくなってきている私なのであります。丁度この日、テレビで「カサブランカ」をやっておりました。あのイングリッド・バーグマンの美しさは、いくら100億円をかけたとしてもCGでは絶対に描けんだろうなあ。
ウィル・スミス
逃亡犯
(サスペンス・アクション)
イギリス
フランス
2001
フランスの映画会社を舞台に不正なマネーロンダリングが行われているとの噂を調べるため、ニースに飛んだ銀行の監査責任者。しかし無実の罪を着せられ、警察やFBIに追われることに。総制作費12億円、超ド級のサスペンス・アクション!・・だそうですが、お金をじゃぶじゃぶとつぎ込んだアメリカ映画に毒された私にとっては、しごく普通のテレビドラマのように見えました。それなりに退屈せずに観られる作品で、時に観られる背景の美しい風景は、ちょっとヨーロッパの香りがしてなかなか新鮮でありました。
マイケル・ケイン
コーリング
(ミステリー)
アメリカ
ドイツ
2002
最愛の妻を亡くし、哀しみに打ちひしがれる主人公の周りでおこる不可解な出来事。あるいはそれは、亡き妻からのメッセージではないのか。ひとつひとつその謎を解きながら、ついには妻が最後の時を過ごしたベネズエラに旅立つのだが・・。思いこんだらどこまでもという主人公を演じるケビン・コスナーの姿は、どこかフィールド・オブ・ドリームスと通じるものがある。また、決してホラーではないのだが、どこか日本的なじっとりとした恐怖が感じられる場面もある。ただ非常に惜しいことに、私は途中でこの作品のエンディングがわかってしまったのであります。そのあたりがとても残念。
ケビン・コスナー
スザンナ・トンプソン
ハンテッド
(サスペンス)
アメリカ
2003
かつてコソボ紛争で活躍した優秀な兵士が、その過酷な経験ゆえに残酷な殺人鬼に変貌し、それをかつての教官が追うという作品。基本コンセプトは「ランボー」そのものであります。とっても不謹慎ではありますが、あまりにも二人の対決に焦点が当てられており、できれば殺人鬼にはもうちょっと憎らしいほど派手に暴れてほしかったなどと思うのであります。エンディングはあっさりしすぎで、もう少し主人公の内面の哀しみなどを表してもよかったのではないでしょうか。考えようによっては彼が殺人鬼にしてしまったとも言える訳ですから。たった1人で降りしきる雪の中に歩いて消えていくとか、それをかつて彼が罠から助け出した狼だけが見ているとか・・。
トミー・リー・ジョーンズ
パイレーツ・オブ・カリビアン
(アクション・冒険ファンタジー)
アメリカ
2003
ちょっと毒を含んだ男の色気たっぷりの魅力的なヒーロー、恋人のために命をかける誠実な美男子のもう1人のヒーロー、その二人に負けず劣らず印象的な美しいヒロイン、あとは極めてわかりやすい悪党どもとその他大勢が盛り上げる作品。全編を通じて何の不安も不満もなく、心臓に悪いようなハラハラドキドキもなく、ひたすらハッピーエンドに向かって一直線の冒険活劇映画であります。まさにディズニーランドの印象そのもの。世の中、こんな映画ばっかりならとても辛いけど、こんな映画は絶対に必要なのであります。大団円の後でまだひと騒動があり、最後がちょっと間延びした感じをうけるのが残念。もっとスパッと終わればいいのにね。
ジョニー・デップ
オーランド・ブルーム
キーラ・ナイトレイ
ミッションX
(アクション)
アメリカ
2003
父親の手術費用25万ドルを工面するため、その娘とボーイフレンド2人が厳重なセキュリティを誇る銀行に泥棒に入るというストーリー。「スパイキッズ」と「ミッション・インポッシブル」を足したような作品。いくら父親のためとは言え、あれだけのことをしでかして万事めでたしめでたしはないぞとは思うのだが、まあヒロインのクリステン・スチュワートのかわいらしさに免じて許してあげましょう。この子はきっと大女優になりそうな気がする。
クリステン・スチュワート
コレクター
(ミステリー・サスペンス)
アメリカ
1997
美しく才能のある女性ばかりを誘拐する犯人。自らの姪もその被害者となった犯罪心理学に通じる警察官が、犯人は被害者を殺すためではなく、収集するための誘拐であることをつきとめるのだが・・。異常な心を持つ連続誘拐犯とそれにせまる心理学者。わずかな手がかりを頼りに犯人にせまり、やっと解決だと思ったら意外な真犯人が・・まさにアメリカが好む猟奇犯罪ミステリーの王道中の王道。あえて言うほどの穴もなく、テンポも言うことはないのであるが、あまりにすべてが真っ当すぎて、ふと「あれ?どこかで観たような気が・・」などと思えてくる。美しい癖のないフォームから外角低めに投げ込まれた直球みたいな印象・・って、誰もわかんねーよなあ。
モーガン・フリーマン
アシュレイ・ジャッド
ドリーム・キャッチャー
(ホラーサスペンス・SF)
アメリカ
2002
少年時代にハンディキャップを持った少年を助けたことがきっかけで不思議な力を持つに至った4人の仲間。今でも年に一度、山小屋で休暇を楽しむ間柄であるが、その山小屋で恐ろしい出来事に出会うことになる・・。「スタンド・バイ・ミー」と「アウトブレイク」、それに「エイリアン」がミックスされたようなホラーサスペンスであるが、ホラーには似つかわしくない雪が降る美しい森や山小屋が印象的で、スティーブン・キングの香りがあちこちに漂う作品。欲を言えば、4人の内面や友情にもうちょっと踏み込んでほしかったが、映画という限られた時間ではそれも無理か。個人的にはキングの名作「IT(イット)」を思い出してしまいました。ちなみにドリームキャッチャーとは、すべての夢を網で取り込み、悪夢は捨てて、いい夢だけを人に届けてくれるというインディアンのお守りで、映画のなかに登場致します。
モーガン・フリーマン
トム・サイズモア
ジェイソン・リー
ゴッド・ディーバ
(SF)
フランス
2003
仏の漫画(バンド・デ・シネ)界の巨匠エンキ・ビラルが、独創的な映像世界で魅せるSF大作・・なのだそうです。人間と神とミュータントが入り乱れる2095年のニューヨークを舞台に繰り広げられる究極の愛の物語・・なのか?実際の俳優とPCゲームに出てきそうなキャラが入り乱れて、早い話、何がなんだかよくわからん映画なのであります。ひとつひとつの場面を念入りに手をかけて作りあげる意気込みは感じられますが(実際に、よくできています)、だからといってそれをつなぎ合わせただけで必然的にいい作品になる訳ではありません。巨匠と言われる方は得てして「わかる奴だけが観ればいいのだ」みたいな映画を作られるものです。
リンダ・アルディ
トーマス・クレッチマン
フォーン・ブース
(サスペンス)
アメリカ
2003
口八丁で商談を成立される男。女優を口説こうと入った電話ボックス。相手のつれない返事に電話を切って外に出ようとすると呼び出しのベルが。受話器を取ると向こうからは「電話を切れば殺す・・」。アイデアは抜群でコリン・ファレルの演技力も言う事なし。でも、観ていると「もうちょっとなんとかなるだろ!」とイライラしてくるのです。「私なら絶対にもっと上手く立ち回るぞ・・」と、真剣に思ってしまうってことは、まんまと作者の掌で踊らされているという事なのでありましょう。
コリン・ファレル
フォレスト・ウィテカー
ストーム
(サスペンス)
アメリカ
1997
ある大富豪の家の長男が婚約者をつれて帰ってくる。ところがその家にはケネディとジャクリーンに取り憑かれた双子の妹、そしてその母と弟。いずれもが普通ではない人々のなかで翻弄される婚約者・・。登場人物すべてが普通ではないような映画は、さすがに観ていて疲れる。こんな映画が好きな評論家の人達向けの作品。
ライアー
(サスペンス)
アメリカ
1997
身体を真っ二つにされた娼婦の殺人事件。その容疑者はIQ150、心理学専攻の天才。二人の刑事は容疑者をポリグラフにかけるのだが、容疑者は巧みにその追求をかわし、さらに側頭葉てんかんの発作をおこして刑事達を混乱に陥れる。そればかりか、逆に刑事達の秘密を暴いて次第に窮地に追い込んでいく。果たして事件の真実は・・。謎、緊張感、どんでん返しなどが盛りだくさんの作品。こういう作品を観ていると、日本では心の内面を描くためには「間」とか「表情」とか言葉以外のファクターが重要なのに比べ、アメリカでは言葉そのものの存在が大きいということがよくわかる。英語は相手を論破するための言語なのです。
第一容疑者
(サスペンス)
アメリカ
1994
女性上院議員の暗殺事件を捜査する女性刑事。彼女は透視能力を持っており、その力で真犯人を見通したが、彼女の意見は採用されず上院議員の夫が逮捕される・・。この「第一容疑者」というタイトルの映画はとても紛らわしく、イギリス映画で全く同じタイトルのシリーズもの(第一容疑者1〜7)があり、さらにこの作品と同じ女優がヒロインであると言うだけで、なんの関連性もない映画が「第一容疑者2」という邦題をつけられている。すなわちアメリカの「第一容疑者」とイギリスの「第一容疑者」には何の関係もなく、さらにアメリカの「第一容疑者」と「第一容疑者2」の間にも何の関係もないのであります。もちろんイギリスの「第一容疑者2」とアメリカの「第一容疑者」、さらには「第一容疑者2」の間にも何の関係も・・って、もういいか。ほんとに・・適当に邦題をつけるなよ。内容は火曜サスペンス劇場みたいなものであります。
スパイダーマン2
(SF・アクション)
アメリカ
2004
アメリカお得意のスーパーヒーローもの。シリーズ一作目でヒーロー誕生とそれを取り巻く人間関係などを描き、第二作目で恋人のために一度はヒーローであることを捨てるという設定はスーパーマンそのもの。そういえば新聞社が重要な役割を果たす点も同じ。だからといってこの作品がありふれたつまらないものかというと、スーパーマンよりもはるかに奥が深く、共感できるすばらしい作品。次回作もありそうなエンディングだったが、こんないい作品の後にあまりダラダラと続けない方がいいような気もする。難点をあげるとすれば、ヒロインにはもうちょっと魅力的な人を起用してほしかった。チョイ役の女優の方に目が行ってしまったぞ。
ヴァン・ヘルシング
(SF・アクション)
アメリカ
2004
記憶を失いながら、バチカンから下される命によりモンスターを倒し続ける男。しかし彼により倒されたモンスターは最後に人間の姿に戻るため、人々からは殺人者と呼ばれていた。今度の標的はトランシルバニアのドラキュラ伯爵・・。ジェットコースタームービーとはよく言ったもので、息つく暇もないCGを駆使したど派手なアクションの連続。確かにCGを使えばどんなすごいシーンだって作れますが、一種の麻薬みたいなもので、このようなシーンに慣れてくると、どんどんとエスカレートしていくしかないような気がします。一昔前には考えられなかったようなすごいアクションシーンを見ながらも、映画の未来にある種の危うさを感じてしまいました。
容疑者
(サスペンス・ヒューマンドラマ)
アメリカ
2002
殺人犯を父親に持ち、妻子とは離婚して遠く離れてしまった刑事。麻薬密売人の殺人容疑者に浮上したのは、その息子だった・・。ピュリッツァー賞を受賞したジャーナリストの取材記事をもとに作られた作品。アメリカでは比較的おなじみの父と子の愛や葛藤を描いたドラマ(日本では圧倒的に母と子の組み合わせが多いような気がする)。主人公を熱演したロバート・デ・ニーロには申し訳ないのでありますが、私が最も印象に残ったのは、原題「CITY BY THE SEA(海沿いの町)」にもあるように、ちょっと寂れた、もの悲し気な雰囲気のロングアイランドの町並みでありました。
テープ
(サスペンス?)
アメリカ
2001
久しぶりに再会した高校時代の同窓生の男2人、女1人。高校時代にその女性を巡るある出来事について語り合うが、それぞれの思いが微妙に食い違い・・。場面はひとつの部屋、登場人物は3人だけ。まさに舞台の3人芝居そのもの。3人のテンポのいい会話が最後まで途切れず、そのやりとりだけで「最後はどうなるんだろう・・」と観るものを惹きつける。好きな人にとっては非常に高く評価されると思われる反面、嫌いな人にとっては時間の無駄にしか思えないような作品。
コピーキャット
(サスペンス)
アメリカ
1995
犯罪心理分析医のヒロインは、精神異常が疑われる殺人犯の裁判で被告に責任能力があると証言する。ところが、講演中に犯人に襲われ、以後、外出恐怖症となってしまう。再び起こった連続殺人に関して警察に連絡した事から捜査協力を求められ、その結果、またしても異常な殺人犯に狙われる事になる・・。犯行の状況から犯人を推測すると言えば、「羊たちの沈黙」のレクター博士、「ボーンコレクター」の四肢麻痺の鑑識スペシャリスト、この作品の外出恐怖症に悩む犯罪心理分析医など、自らも心に傷を負った人物がはまり役なのかもしれない。ただ、ヒロインのシガーニー・ウィーヴァーは、私の中ではあまりにも「強い女性」との印象が確立されすぎており、彼女が少女のように怯えるのは少々違和感が・・。その彼女を守る勇敢な女性刑事の方がかわいく見えてしまうのです。あえてR15指定にするほどのシーンはなかったみたいですけど。コピーキャットは「まねをする人」すなわち模倣犯のこと。
クリムゾン・リバー2
黙示録の天使達
(ミステリー・アクション)
フランス
2003
壁に塗り込められた死体から物語は始まる。フランス映画独特の暗い画面の中で展開される連続猟奇的殺人。黙示録の天使達、第七の封印等々、インディ・ジョーンズのような雰囲気とダイハードのようなアクションが組み合わされた作品。物語の構想に当てはめようとしたあまり、少々ストーリーの展開に無理があり、画面から受ける印象ほど謎めいた作品ではなかった気がする。ジャン・レノはとてもかっこいいんだけどなあ。私は2000年製作の最初の作品の方が好みです。
ハリー・ポッターとアズカバンの囚人
(ファンタジー)
アメリカ
2004
超有名作の感想は書かないと宣言したのだが、あえて書いてみる。シリーズ3作は全て観たが、今回もひとつひとつのシーンは美しく、あえてアラを探す必要もない出来なのであるが、ストーリー全体を捉えてみると「ホグワーツ魔法学校を舞台に、ハリーを亡き者にしようとする謎の相手との闘い」が3度繰り返されたことになる(今回は微妙に違うが・・)。もちろんそれぞれに工夫はなされているのだが、なんとなく地味に感じるようになったのは私だけであろうか(登場人物の内面により深くせまった作品などと言えなくもないが)。このままこのシリーズを続けるのであれば、もっと濃いラブストーリー的要素(主人公が子供だからそれも無理か)か、もっと派手で大規模な戦いか、あるいは舞台の設定を変えるか、なんらかの手をうつ必要がありそうである。熱狂的マニアには余計なお世話と一蹴されるであろうが・・。ハリーにとって最も恐るべき敵とは悪の魔法使いヴォルデモートなどではなく、私達の心に住む「慣れ」という悪魔?なのかもしれない。
ハッピー・フューネラル
(コメディ)
中国
アメリカ
2001
世界的に有名な映画監督は、期待されながら中国で次回作を撮影していたが壁に突き当たっていた。そんなおり、中国では70歳を超えて亡くなった人は楽しくあの世に送り出す「喜葬」という習慣がある事を耳にする。もし自分が死んだらそのように送り出して欲しいと中国人のカメラマンに告げ、そしてその直後に実際に容態が急変したことから、葬式を巡り周囲を巻き込んだ大騒動へと発展する。現在の中国の拝金主義を大げさに風刺した作品。韓国映画には美男美女がわんさか出てくるのに、私が観る中国映画にはびっくりするような美男美女はあまり見かけないような気がするのです。現実的と言えなくもないのですが。
犯罪心理捜査官
(サスペンス)
アメリカ
1993
雨の夜、切断された7つの手首が発見される。その手のひらには謎の数字が記されていた。女性犯罪心理分析官は、捜査中に精神病院に長期間入院中の少年と出会う。少年の部屋の壁には意味不明の手形が・・。観るとたちまち91年公開の名作「羊たちの沈黙」を思い出す。少年との関わりの中で犯人に迫り、自らの閉所恐怖症と闘いながら犯人と対峙するまでの場面はひしひしと緊迫感が伝わってくるのに、肝心のその後があまりにもあっさり・・。夜空を見上げてワクワクしながら待っていたら、かわいい花火がポンと一個上がった気分。ヒロインのアリー・ウォーカーは相当の美人です。
ハウルの動く城
(アニメ)
日本
2004
さすがにメジャー記録を書き換えれば大騒ぎとなるイチローでも、年間200本安打を達成したぐらいではビッグニュースにだってならないのです。常に大ヒットを期待されるジブリの作品には、あたかもイチローのようなハードルの高い期待感が宿命づけられています。その期待感をもってこの作品を観ると、いささか消化不良。アニメのレベルとしては水準以上だとは思うのですが・・。記憶に新しい「千と千尋・・」では豚にされた両親を助けて元の世界に戻る、またかつての作品「天空の城・・」では連れ去られた少女を助ける、「ルパン三世・・」では窮地に陥ったクラリス王妃を助ける、「風の谷の・・」では「敵対関係にある虫達との和解、自らの国を救う」等々、名作と言われた作品には、その根本にはわかりやすい目的があったのです。この作品はそのあたりがあやふやであり、ある種、安心した気持ちで作品を楽しむ事ができません。観終わった後に「あれは、何だったんだろう・・」という気持ちが残るのです。ちょっと残念。ちなみにハウルの声優、木村拓哉は合格。予想してたよりずっとよかったですが、ソフィー役の倍賞千恵子はあんまりです。若いかわいい女の子と90歳の老婆を同じ声優でやるなんて無理がありすぎます。若い子の声としては落ち着き過ぎてるし、おばあさんの声にしては若すぎるではありませんか(まさか平均すればOKって訳じゃないだろ)。声優というのはアニメの生命線。もっと大切に考えてほしいものです。
チキンラン
(クレイアニメ)
アメリカ
2000
毎日卵を産み続け、産まなくなると食べられてしまう・・まるで強制収容所のような養鶏場で暮らす主人公の雌鶏の夢は、いつかみんなを連れて養鶏場を脱走し、鶏たちの楽園に行く事だった。何度も脱走を試みては失敗を繰り返していたある日、サーカスから逃げ出した雄鶏が養鶏場に飛び込み、それを見た主人公は「鶏だって飛ぶことができる」と、空を飛ぶ訓練を始めるのだが・・。鶏版「大脱走」でありますね。アニメで字幕を読むのは面倒くさかったので吹き替え版で観ましたが、オリジナルの雄鶏の声優はメル・ギブソンらしいです。多分、声を聞いてもわかんなかったでしょうけど。
ゴジラ 2000 MILLENNIUM
(怪獣)
日本
1999
怪獣映画というのは、人間とは直接的に接点を持ち得ない怪獣(一緒に酒を酌み交わしたり、殴り合ったりはできんだろ)と、周囲を取り巻く人間達のドラマが、いかにバランスよく、不自然さを感じさせないで絡み合うかがすべてなのであります。この作品ではそれが見事にバラバラ。人間のストーリーの方は妙に芝居がかってテンポが悪く、登場人物も魅力的ではありません。それらを観ているうちに、いざ怪獣が暴れる場面に切り替わった時には、熱い心がすっかり冷め切ってしまっているのであります。最初の方ではゴジラを中心に、なかなか美しいカットがいくつかありましたけどね。気がつけば、大の怪獣映画好きの私が居眠りをしておりました。
フラットライナーズ
(医学ミステリー)
アメリカ
1990
医学生達が死の世界をかいま見るため、自らの心臓や脳の活動を停止させる(つまり、心電図や脳波をフラットラインにする)実験を行う。蘇生した後、それぞれが様々なイメージを体験したことを確認するが、それだけではなく、蘇生後の現実の世界においても奇妙な体験を繰り返すことになる・・。アメリカお得意の巨額の費用をかけたような派手な映画ではないが、臨死体験をめぐる緊迫感のあるストーリーの展開はなかなかの出来映えだと思う。日本でも頑張って、これくらいの映画を作ってほしいものです。若き日のキーファー・サザーランド、ジュリア・ロバーツ、ケヴィン・ベーコン達が新鮮。ちなみに私生活においては、キーファーはジュリア・ロバーツに結婚式の3日前にドタキャンされました。
陰謀のセオリー
(サスペンス)
アメリカ
1997
過去の記憶を失い、現在はタクシー運転手で生計を立てている主人公は、お客相手にほら話をする毎日。それだけではなく、ちょっとした事件に国家の陰謀が隠されているというニューズレターを少数の購読者に送っていた。主人公が思いを寄せてつきまとっている女性弁護士を初め、みんなに少々おかしいと思われていた主人公に、実際に身の危険が迫り始める・・。メル・ギブソンとジュリア・ロバーツによるサスペンス。「ペリカン文書」を思い出してしまいました。アメリカ映画にありがちな題材ではありますが、無難に仕上がっています。135分は少々長いようにも思いますが・・。
ゴジラ×メカゴジラ
(怪獣)
日本
2002
1974年に制作された同タイトルの映画とは別物。ストーリーにあまりごちゃごちゃした枝葉を差し挟まず、ゴジラと自衛隊特殊兵器、メカゴジラ「3式機龍」の戦いだけに大きくスポットを当ててスピーディーに展開し、なかなか面白い作品に仕上がっております。そりゃ、冷静に観ればおかしな事は多々あるのですが、そんなことを気にする人は怪獣映画を観ちゃだめ。怪獣自体がおかしな事なんだから。でも、ゴジラにミサイルが命中したり、ナイフが突き刺さったりしたら「あ、痛そう・・」って思ってしまうのは私だけでありましょうか。ちなみにヒロインの釈由美子は(次回作の吉岡美穂に比べれば)合格です。
アップルシード
(アニメ)
日本
2004
世界大戦後に建設された理想国家オリュンポスでは、巨大コンピューター「ガイア」と七人の老人による意思決定をもとに、人工的に作られた人間「バイオロイド」によって実質的に統治されていた。だが、バイオロイドに不満を持つ人間とバイオロイドの対立が深刻化し、人間はバイオロイドを滅ぼすと言われるウイルスを解き放とうとするが・・。正直、おじさんにとってはストーリーがやや難解で物語の展開に付いて行くのに努力が必要なのですが、その圧倒的な3次元CGのすごさはアニメファンでなくても一見の価値あり。それにしても、世の東西を問わず、「美しくて強い女性」はとっても人気があるのです。もっと頑張れ、男性諸君!
エンド・オブ・ザ・ワールド
(SF)
アメリカ
オーストラリア

2000
1959年のグレゴリー・ペック主演の有名な作品「渚にて」のリメイク。核戦争(前回は米ソ・今回は米中国)の結果、北半球の全人類が死滅し、生き残った南半球にも放射能が迫ってくる。絶望的な状況の中、全人類が死滅したと思われた北半球からEメールが発信される。わずかな希望を求めて原子力潜水艦が北半球に旅立つのだが・・。「渚にて」を観た時代は米ソ冷戦の最中、しかも私は若かったのです。映画からそれなりのメッセージを感じとれたような気が致しました。それだけに、この作品は細部は前作に比べれば非常によくできているとは思うのですが、今ひとつ印象が薄い気がするのです。初めて観たのならまた違った感じを受けたのかもしれませんが・・。この作品のテーマは「最後はどんな風に死にたいか、誰と一緒に死にたいか」ということなのでしょう。
ファイナル・ディスティネーション
(ミステリー・サスペンス)
アメリカ
2000
フランスへの修学旅行に飛び立つ直前、その飛行機が墜落する予知夢を見たため、飛行機を降りた主人公と一部の友人達。その直後、飛行機は本当に爆発し、結果的に生き残ってしまうことになる。しかし、本来なら死ぬ運命にあった彼らを、「死」は見逃してくれることはなかったのである。運命から逃げようとする彼らに未来はあるのか・・。よく「世にも奇妙な物語」などでやってそうな、至極ありふれたテーマなのですが、必死で「死」から逃げようとする若い主人公達に素直に感情移入ができ、なかなかの秀作だと思います。
ザ・グリード
(モンスターパニック)
アメリカ
1998
豪華客船を乗っ取ろうとしたテロリスト達だが、いざ乗り込んでみるとそこは何者かによる大惨劇の後だった。トラブルに巻き込まれた運び屋の主人公はこの異形の生き物が巣くう船から無事脱出できるのか・・。とにもかくにも、人間を生きたまま飲み込んで、カスを吐き出す不気味な巨大なチューブワーム(ミミズみたいな奴ね)の迫力。なかなかスリリングなストーリーの展開であります。深海に棲むこいつらが、浅いところに来ると何故こんなにもでかくなるのかの説明が今ひとつ理解できませんでしたけど。ちなみに、グリードとは「貪欲な」ってな意味。これは邦題で、原題は「Deep Rising」・・「深海から来たもの」って意味ぐらいでしょうか。
モンスターズ・インク
(アニメ)
アメリカ
2001
鉄腕アトムの時代から日本のアニメを観て育ったせいか、どうもアメリカのアニメには今ひとつなじめないのであります。アメリカ人ってのは、アニメの登場人物に関して「よりリアルに描写する」という呪縛から逃れられないのでありましょうか。思い切ってデフォルメされた日本のアニメの登場人物の方がずっと魅力的でいいと思うのですけどね。その点、このアニメに登場するのはほとんどがモンスター。全く違和感なく、ストーリーの展開もグッドです(不覚にもホロっときてしまいました)。でも、重要なアイテムであるドアは、ひょっとして「ドラえもん」からパクったの?
スターシップ・トゥルーパーズ

(SF)
アメリカ
2003
前作の続編。前作の最後では人類の圧倒的優勢を思わせるエンディングでありましたが、それから6年以上経ってもあいかわらず戦況はどろ沼状態。別にアフガンやイラクを皮肉っている訳ではないのでしょうが・・。前作同様、宇宙船が登場したり、派手な戦闘シーンを期待すると裏切られます。とある惑星の基地内で、新種の体内寄生型バグズと人類の戦いを描いた作品。人から人へと口から相手の体内に移り続ける生物を描いた「ヒドゥン」と「エイリアン」を足して2で割ったような作品。前作よりも戦争反対の雰囲気が感じられました。アメリカも少しは成長しているのでありましょうか?
スターシップ・トゥルーパーズ
(SF)
アメリカ
1997
アラクニドと呼ばれる昆虫型異星生物(バグズ)と人類との戦争を背景に、主人公が友人達とともに戦士として成長していく姿を描いたSF。いくら相手が感情移入できない昆虫だとしても、それだけ派手に殺しまくっちゃていいの?なんて思えて来るほどであります。人間の殺され方もまた半端ではないんですけどね。友人がほんの少し前に目の前で残虐な方法で殺されたのに、戦いに勝利した時にはそれをすっかり忘れたかのように笑いながら別の友人と肩を組んで歩いていく・・底抜けのお馬鹿映画ですが、そこの所を割り切れば、ストーリーの展開もなかなかスピーディーで退屈せずに観られます。一説では、これはベトナム戦争を描いたものだという説もありますが、原作はロバート・A・ハインラインが1959年に書き上げたSF小説。まだベトナム戦争は始まってはおりませんでした。
ピッチ・ブラック
(SF)
アメリカ
2000
定期旅客船が事故を起こして不時着した惑星は太陽が三つある夜の来ない惑星であった。生き残った乗組員や乗客達は砂の惑星を探索する。洞窟を調べていた一人が何者かに中に引き込まれて殺される。それは光を嫌い闇の中で活動する生物で、その惑星で働いていた鉱山会社の人間はその生物によって皆殺しにされていた。そして運悪く、夜の来ないはずのその惑星に22年に一度の日蝕が迫り、地下深くで潜む無数の凶暴な生物たちが地上に出る時を待っていた・・。美しい映像と緊迫感のあるストーリー展開、そして意外なラストシーン。なかなかよくできたSF。あまり話題には上らなかったがかなり印象深い作品だと思う。ピッチブラックとは「漆黒の闇」のこと。
ハイ・クライムズ
(法廷サスペンス)
アメリカ
2002
女性弁護士である主人公は愛する夫と満ち足りた結婚生活を送っていた。そんな時、家に泥棒が侵入し、その時に採取された指紋から、突然夫がFBIに逮捕されることになる。夫はかつて海兵隊の特殊工作員で、エルサルバドルで多数の一般市民を殺害し、逃亡を続けていたというのである。夫の無実を信じ軍事法廷に立つのだが、いつもとは違って通常の法律が通用しない世界。彼女が助けを求めたのは女性問題で軍を追われた弁護士だった・・。アメリカが大好きな「美しくて健気で、それでいて強い女性」「過去に傷を持つ有能な男性」が主人公。モーガン・フリーマンの映画に大ハズレなし。欲を言えば切りがありませんが、期待を裏切らない真っ当なリーガルサスペンスではないでしょうか。
ファントムフォース
(SF)
アメリカ
2004
ギリシア時代に作られた、地獄へ通じる力を持った「ハデスの石」。油田調査中の潜水艦ベンチャー号がエーゲ海の底から回収するが、その直後に消息を絶ち、貨物船やアメリカ海軍の潜水艦を攻撃する。しかもベンチャー号はソナーやレーダーで探知することができない。幽霊潜水艦と化したベンチャー号からハデスの石を奪還すべく、対超常現象部隊「ファントムフォース」が送り込まれるのだが・・。ハズレなしと言われる潜水艦映画、しかもそれが異次元の幽霊潜水艦、古代の秘宝の謎、地獄からの悪魔の軍団、超能力。いいSF映画になる素材満載のはずなのに、出来上がった作品がこれとは・・。ファントムフォースのメンバー達の性格(性質?)描写が希薄で思い入れができず、ストーリーの展開がダラダラと間延びして退屈。特殊ガスを奪ったグループとの絡みもよくわからず、あげくは世界を滅ぼすとされた地獄からの軍隊・・ちょっと顔にメイクしただけのプロレスラーが棍棒を持っているだけではないか。それも4、5人だけ。世界どころか、交戦権を持たない自衛隊だって楽勝だわ。まさかシリーズ化なんてしないだろうなあ。無駄な1時間半だった・・。
ジェイド
(ギャンブル)
アメリカ
2003
ラスベガスで素人を騙して稼いでいた主人公のもとに大口の儲け話が持ち込まれる。一度は袂を分かったカード使いの天才を呼び戻し、再びチームを組んで巧妙に罠を仕掛けて大金を手にしてゆく。ついに伝説のギャンブラー「無敗のディーン」と対決する日がやってきた。序盤は有利にゲームを進めたが、途中から自分達の手がことごとくディーンに読まれ始める。ディーンにしかわからないマークがカードに付けられている・・。果たして秘密のマークがついた切り札「シェイド」を見破れるのか。そして最後に笑うのは誰か。ポーカーのテーブルの上でスリリングな駆け引きが展開される。アクション専門?のシルベスタースタローンが初老のギャンブラー「無敗のディーン」を演じている。確かにとても面白いのですが、私は基本的に「騙し合い」の映画にはちょっとばかり抵抗があるのです。
ビートルジュース
(ホラーコメディ)
アメリカ
1992
自分達の大好きな家で休暇を過ごそうとした矢先に死んでしまった若い夫婦。死んでから125年間もその家に留まらなければならない事を知る。その大好きな家に引っ越してきた一家をあの手この手を使って追い出そうとするのだが・・。全然怖くないホラーコメディ。かなり笑える部分もあります。この映画に限って言えば日本語吹き替え版はペケ。西川のりおの声に興ざめします。
サボテンブラザーズ
(コメディ)
アメリカ
1986
映画会社をクビになった3人組。メキシコから出演依頼が来たと思って出かけてみると、3人の出演する映画を観てヒーローと勘違いした(お馬鹿な)女のせいで、本物の山賊相手に戦う羽目になる。これはいわゆる「映画のわかる人達」にとっては、非常に評価の高い作品のようであるが、普通の人が抱腹絶倒のコメディを期待して観ると、それほど面白い作品とは思えないかもしれない。日本語吹き替え版で観たからなのでしょうか・・。
ジェヴォーダンの獣
(歴史ミステリー・アクション)
フランス
2001
18世紀半ば、フランスの山岳地帯ジェヴォーダンに謎の獣が現れ、100人以上の女性や子供が次々に襲われるという事件が起こった。国王は事件の真相解明と獣を退治するため、動物学者を現地に送り込む。その地で知り合った上流階級の人々、ジプシー、娼婦、さらに謎の獣が複雑に絡み合って物語は進行する。謎、アクション、恋愛等々が盛りだくさんの2時間を超える大作。アクションが多いといっても、アメリカ映画のような単純なものとは似ても似つかない作品。一見の価値あり。
ゴジラ×モスラ×メカゴジラ
東京SOS

(怪獣)
日本
2003
たいした理由もなく?世界の大怪獣ゴジラが日本を襲撃し、迎え撃つ自衛隊と壮絶な戦いを展開するというお話。そこに「モスラ〜や」でおなじみの小美人が現れ「ゴジラの骨を海に帰さないと、モスラは人類の敵になります」・・ううむ、おじさんにはそこんところがもひとつよくわかんないぞ。きっとゴジラの骨を利用してメカゴジラ・機龍(このネーミングはグッドです)を作っちゃった人間を非難してるのでありましょうけど・・。「もしゴジラの骨を海に帰せば、モスラがゴジラと戦います」。おい待てよ、ゴジラは確かゴジラの骨(すなわち機龍)に呼び寄せられて日本に来たんじゃなかったのか。それなら「機龍」を海に捨てた時点で話は終わりじゃん。でも、捨てないんだなあ、これが。これには一度決めた方針をなかなか変更できない日本の役人に対する皮肉がこめられているのでしょうか。それにゴジラの事はモスラにまかせて下さいって言われても、「トカゲ」対「蛾」、「トカゲ」対「イモムシ」じゃ、どっちにしろやっぱトカゲのほうが強いんじゃないのって普通は思うよなあ。ゴジラと自衛隊の戦いのシーンは、昔のミニチュア丸出しの頃と比べればすごくよく出来ており、まさか政府の息がかかっているとは思わないが、やられっぱなしの昔と比べて自衛隊も強くなったんだなあとしみじみ思わせてくれるのであります。モスラのマークを描けばインスタントラーメンよろしくすぐにモスラが現れたり(日本中の馬鹿があちこちにそのマークを書いちゃったらどうすんだい)、モスラの親子が会話したり、金属の固まりであるはずのメカゴジラが感情を持ったり、空から落下する主人公を抱きかかえて受け取ったり・・「こら」ってつっこみたくなる場面はたくさんありましたが、怪獣好きにとっては退屈しないで観られた作品でもありました。ただ、ゴジラの目がいかにも作り物みたいだし、ゴジラの背びれがやけにでかすぎるし、何と言ってもヒロインの吉岡美穂。めちゃくちゃ盛り上がるところでのセリフが・・そこではほとんど絶叫だろって思うのに、あまり感情の盛り上がりが感じられない棒読みなのであります。ほんと惜しいよなあ・・って、たかが怪獣映画に何で私はこれほどまでに熱く語っているのでありましょうか。ちなみに前作「ゴジラ対メカゴジラ」を観ていないとよくわかんない所がありますのでこれからレンタルされる方はご注意を。
HERO/英雄
(歴史・アクション)
香港
中国

2003
秦の始皇帝の暗殺を企む凄腕の刺客達3人を一人で倒したと言う男が語る物語。戦いのシーンはどれもこれも非常に美しく、音楽と相まって上質の舞台の舞を観ているような印象を受ける。ただ個人的には、たとえば無数の矢が飛び交う中、ただ一心に字を書く場面など、ちょっとばかり作りすぎている印象を受けてしまう。
キッチン・ストーリー
(ホームドラマ)
ノルウェー
スウェーデン
2003
独身男性の台所での行動パターンを調査するため、スウェーデンからノルウェーの片田舎にやってきた調査員。調査の正確さを期するために調査員は対象者とは一切会話をしてはならない規則。ちょっと変わり者の初老の男性と調査員との奇妙な共同生活が始まるのだが・・。派手なアクションや恋愛などとは無縁の静かな映画なのに、「次はどうなるのだろう・・」と画面に惹きよせられるような作品。北欧にもこんないい作品があるのです。
ロング・キス・グッドナイト
(サスペンス・アクション)
アメリカ
1996
平穏な過程の主婦が、とある事故をきっかけに自分が身に覚えのない殺人のテクニックを持っている事に気づく。不安になった彼女は黒人の私立探偵と二人で自分の過去を探す旅に出る。ヒロインが凄腕の諜報員に変わっていく姿は見事であるが、それに負けず劣らず脇役の冴えない私立探偵の存在が光っている。
ブルース・オールマイティ
(コメディ)
アメリカ
2003
自分の行動が元でテレビレポーターの職を失った主人公が、天の神に向かって「職務怠慢だ!」と叫んだところ、本当の神が「それなら君が神の仕事をやってみろ」と彼に神の能力を授けるというストーリー。すべてが自分の思い通りになる力でも、たったひとつ思い通りにならないものは・・。ジム・キャリー主演のコメディだが、私はどうもジムキャリーの演技がちょっとだけ鼻についてしまうのです(エディ・マーフィーを観た時に感じるのと同じように)。もっと普通に演技すればいいのに・・。下の方にある「オー!ゴッド」と似たような雰囲気の作品です。私個人的には「オー!ゴッド」の方が好きですけど・・。
チャーリーズ・エンジェル
フルスロットル

(アクション)
アメリカ
2003
最初から最後までハイテンション、まさにフルスロットル。飛ぶわ、殴るわ、蹴るわ、踊るわ、爆発するわ・・私くらいの年になるとちょっと息切れがするほどであります。体調の悪い人は観ないほうがいいかも。私は今のシリーズほども派手さはないけど、昔の3人のシリーズの方がよかったなあ。ファラ・フォーセットはどこへ行っちゃったのでしょう。
天使のくれた時間
(ファンタジー)
アメリカ
2000
かつて仕事のために恋人と別れ、今は超リッチな独身生活をする主人公。ある日目覚めると、別れたはずの恋人と二人の子供に囲まれた家庭人になっていた・・。多くの人が好むテーマ、「どんなに成功しても、最終的に心を満たすのはやっぱ愛だろ」を描いたファンタジー。ちなみに、アメリカ人が最も許せないのは、成功していながらどこか満たされていないと感じている人達なのだそうです。
10億分の1の男
(サスペンス)
スペイン
2001
他人の運を奪い合うゲームを描いたサスペンス。えーと、わかったようなわからないような・・。面白いようなつまらないような・・。スペイン映画はあまり観ないからなあ。
カンガルー・ジャック
(コメディ)
アメリカ
2003
何をやってもダメな二人組が、ギャングの継父からオーストラリアのある人物に届けるようにと手渡された大金を、よりによってカンガルーに持ち逃げされてしまうというストーリー。取引相手からはつけ狙われ、継父からはヒットマンが差し向けられ、金を持ったカンガルーはピョンピョンと逃げ回り・・果たしてこのお馬鹿な二人組の運命やいかに。ディスニーの映画のように、家族で観られる楽しい作品でありました。
タイムリミット
(サスペンス)
アメリカ
2003
火災現場から発見されたある夫婦の死体。火災の原因は放火。周囲に残された証拠はすべて自分が犯人であると指している。絶対絶命の主人公が容疑をはらすべく必死に捜査するというストーリーだが、もとはといえば愛想を尽かされた奥さんへの未練を断ち切れず、浮気なんぞしているから大変な目に遭うのです。そんな優柔不断なちょっと情けない男が主人公なのですが、デンゼル・ワシントンはそんな男を演じるにはちょっとかっこよすぎる。ミスキャストかも
ダイナソー・パニック
(恐竜)
アメリカ
1996
「スターウォーズ帝国の逆襲」の原作者、名称ドナルド・F・グラッドが放つアドベンチャー・恐竜パニック・・てな宣伝文句に乗せられてレンタルしてしまった。馬鹿馬鹿しくて途中(しかも最初のほう)で観るのをやめてしまったのでストーリーはわかりません。なめとんのか!責任者出てこい!でもここまでお馬鹿だと、逆に一見の価値があるのかも・・。
ニューオーリンズ・トライアル
(法廷サスペンス)
AA アメリカ
2003
アメリカの法廷ドラマと言えば、原告側と被告側の弁護人が丁々発止の闘いを繰り広げるのが常だが、この映画では原告人の庶民派弁護人と、被告側が雇った超腕利きの「陪審コンサルタント」が闘う。さらに陪審員の中に謎の男が紛れ込み、原告側被告側双方に「お金をくれれば陪審員を操って裁判に勝たせる」と持ちかける。法廷の外ではCIAよろしく陪審員を監視したり、脅したりの策略が繰り広げられ、謎の陪審員とグルの女が動き回る。最後まで誰が味方で誰が敵なのか、その目的は何なのかが読めない。庶民派弁護士にダスティン・ホフマン、やり手陪審コンサルタントにジーン・ハックマン、そして謎の陪審員にジョン・キューザック・・誰もが抜群の存在感を放っている。
トレジャーアイランド
(パニック・アドベンチャー)
アメリカ
2003
パナマ沖の孤島に隠されたコロンブスの秘宝を巡るパニック・アドベンチャー。インディ・ジョーンズのような映画を期待したのだが・・。2つのハリケーンが次々に襲来するというのはまだしも、なんでハリケーンがあんなでかい津波の原因になるのだ〜!時間とお金にすごく余裕のある人だけにお薦め。
デイ・アフター・トゥモロー
(SF)
アメリカ
2004
地球温暖化が原因で北半球に氷河期が訪れるというハリウッドの超大作エンターテイメント映画。さすがに前半の竜巻や津波のシーンはよくできてます。後半は危機的状況に陥った息子を父親が命がけで救出するというアメリカ映画が好きな設定。でも、こんな目に遭っても、映画の中でさえアメリカの人達は誰も反省しないのであります。君達こそが温暖化の元凶なのに・・。
アイデンティティー
(ミステリー・サスペンス)
AA アメリカ
2003
荒野の一軒家に偶然集まった10人。ひとりが無惨な最後を遂げる。その場には意味ありげな10番のルームキーが・・。そしてまた一人がルームナンバー9番の鍵と共に殺される。何の関係もないと思われた10人には、ある共通点があることがわかる。それは・・。一瞬たりとも気が抜けない極上のミステリー。この結末を予想できる人はいるのだろうか。
東京ゴッドファーザーズ
(アニメ)
AA 日本
2003
おかまと酔っぱらいおやじと家出娘、そしてその3人のホームレスが見つけた捨て子。3人があちこちで騒動を起こしながらこの子の親を捜す物語。ジブリとはひと味違った心温まる作品。クリスマスの夜に観るには最高のおとぎ話。どうぞ騙されたと思って一度は観て下さい。
えびボクサー
(コメディ)
イギリス
2003
さえないおやじが巨大なエビをボクサーにしたてて一発当てようとする物語。CG全盛の時代に、かぶり物だかハリボテかはしらないが、海鮮レストランの前にありそうな作り物のエビを前面に出して・・う〜む、マニアにとってはすごく楽しいのかもしれないが・・。観ててなんとなくもの悲しくなって来て、素直には楽しめなかったぞ。
コンゴ
(アドベンチャー)
アメリカ
1995
アフリカ奥地でダイヤモンド鉱脈を調査していた一隊が消息を絶つ。手話を翻訳する装置を用いて人間と会話できる能力を持ったゴリラを野生に返すためにアフリカに発つ青年、行方不明となった元恋人を捜す女性、伝説のダイヤモンド鉱脈を探す探検家が現地の案内人と一緒に失われた黄金都市を目指してジャングルを進む正統派のアドベンチャー映画。クライマックスのあたりはどこかで観たようなストーリーのような気もするのだが、まあ、こんなものではないでしょうか。

スタートレックSTX ネメシス
(SF)
アメリカ
2002
スタートレックにハズレなし。このシリーズはすべてのSFの原点だと思う。昔はこんな出来のいいアメリカのテレビ映画のシリーズが放送されてたのになあ。「謎の円盤UFO」とか、「インベーダー」とか・・。
ELECTRIC DRAGON 80000V
(??)
日本
2001
少年時代8000Vの電流を体に受ける事故にあい、強い電気の力と爬虫類の心を読める力を身につけた竜眼寺盛尊(りゅうがんじもりそん)と、同じく少年時代落雷にあって怪電波をキャッチし、電気を発する能力を身につけた雷電仏像(らいでんぶつぞう)の2人が対決する・・・(すでにこれだけでついて来れない人が多数いるでありましょう)。五条霊戦記と同じ組み合わせ(浅野忠信と永瀬正敏)だったので観てみたのだが・・。私には理解できない世界であります。お遊びでちょこちょこっと作った映画なのでしょうか。
五条霊戦記 GOJOE
(歴史ミステリー・アクション)
日本
2000
あの牛若丸と弁慶は、実は主従関係などではなく、実は血を血で洗うような激しい戦いを繰り返す関係であったというストーリー。日本映画にしては久しぶりに楽しめた作品でありました。
エニグマ奪還
(戦争・コメディ)
アメリカ・ドイツ・オーストリア・ハンガリー
2001
独軍が誇る暗号機エニグマの奪還指令を受けた諜報員の活躍を描く、迫力の戦争アクション活劇!・・などという宣伝文句は誰が考えたんだ?戦争サスペンス映画を期待したのに、エニグマを奪いにドイツに潜入する諜報員が全員女装するというコメディではないですか。これはこれで見所があるんだけど、日本の配給会社の方、内容をよく観てキャッチコピーを考えましょうね。詐欺で訴えられるよ。 
リターナー
(SF)
日本
2002
闇の取引現場に潜入し、ブラックマネーを奪還して依頼者にその金を送り戻す「リターナー」である主人公は、孤児であった少年時代に親友を殺した男を探していた。その前に現れたのは何と未来から来た少女。個人的にこういう設定、「真っ赤な嘘の映画」はかなり好きなのです。ヒロインの鈴木杏は決してとびきりの美人ではないけど、その辺りにいるアイドルとは違ってかなり魅力的な役者だと思う。岸谷五朗の悪役も悪くはなかった。ハリウッドを超えたVFX・・って、そんな大したものではなかったけど。
ゼイラム・ゼイラム2
(SF)
日本
1991
1994
太古の生物兵器・不死身の戦士ゼイラムと、彼を追う女賞金稼ぎイリアの戦い。すごく低予算のSFで、思わず笑ってしまう場面もありますが、飛んでくるミサイルを回し蹴りでけっ飛ばすヒロインに拍手してしまいました。私も若かったんだなあ。
黄泉がえり
(SF・ヒューマンドラマ)
日本
2002
アイデアはそんなに悪くないとは思うのだが、なんとなく間延びした印象が否めない。柴咲コウのコンサートも何かとってつけた感があるし・・。あれこれとたくさんの人間関係を描くより、もっと絞って掘り下げてみたらよかったかも。正直、あまり感動できなかったぞ。
コール
(サスペンス)
アメリカ
ドイツ
2002
夫・妻・子供が別々の場所で監禁され、30分ごとに子供を監視している犯人に連絡を取らないと子供を殺すというストーリー。じっくり考えてみると、犯人はの目的はお金なのか復習なのか、はたまたレイプなのかなどと思うのであるが、映画を観るのに細かい事にとらわれちゃダメ。面白ければいいのです。
ティアーズ・オブ・ザ・サン
(戦争)
アメリカ
2003
内戦下のナイジェリアから現地の人々達につくすアメリカ人の女性医師を救出する命令を受けた海軍特殊部隊。ところがそのアメリカ人医師は現地の人々も一緒でないと脱出しないと言う。迫り来る血も涙もないイスラム教徒の軍勢。アメリカ特殊部隊は女性医師と現地の人々を守って無事に脱出できるのか・・。おいおい、ここまでイスラムを極悪非道に描いていいのかよ。完全なプロパガンダの映画だな。面白いんだけど。
ヒューマン・ボム
(パニック)
アメリカ
2002
ペースメーカーに爆弾をしかけ、そのままにしておくと爆弾が爆発して死ぬ、かといって安易に取り出せば患者は心臓病で死ぬという、なかなか新しいアイデアで飽きずに観られました。ただ、パッケージにでかい字で「シアトル炎上」・・って、嘘つけ!患者とせいぜい周囲にいる人を巻き込むぐらいの爆弾でシアトルを炎上さそうって思ったら、いったい何人に爆弾を仕掛けなければいけないのだい、明智君。
マスター・オブ・コマンダー
(歴史・戦争アクション)
アメリカ
2003
帆船時代の戦争を描いた作品で、最初から最後まで、まともな役の女優さんが一切出てこない映画は久しぶりに観たような気がする。恋愛場面皆無の作品。私はそれなりに面白かったけど、好き嫌いが別れそうな映画。で、この作品の中心となる人物は誰だったのだろう。主人公の船長か、士官見習の若者達か、はたまたガラパゴス島に魅せられた動物学者・・?
インプット−記憶−
(SF)
アメリカ
2003
記憶を書き換えられた男が命を狙われる物語。うんと派手にSFの要素を取り入れれば、シュワちゃん主演の「トータル・リコール」になるんだろうなあ。 何ヶ月もかかって記憶や顔まで別人に変えられるのに、唇の中の入れ墨に気づかないなんて・・などと突っ込みたくなる場面はたくさんありましたけど・・。
リクルート
(サスペンス)
アメリカ
2003
アル・パチーノとコリン・ファレル主演、CIAの新人採用と育成をテーマにしたサスペンス。誰を信じればいいのかわからなくなるといった映画。いくらCIAでもこんなことは絶対にやってないと思うが、フィクションとしてはなかなか面白うございました。深く考えちゃだめ。訳がわかんなくなるから。
サラマンダー
(怪獣)
アメリカ
イギリス
アイルランド
2002
私なこんな怪獣映画が文句なしに好きなのです。同じハリウッド映画でも、イギリスとアイルランドの血が入るとこれほど雰囲気が変わった映画になるのかと思いました。竜はもちろんCGですが、めちゃくちゃよく出来ています。でも、核兵器でも倒せず、人類を滅亡寸前にまで追い込んだはずの竜が、なんで弓矢に爆弾をつけただけの武器で倒せちゃうのか疑問に思ったのは私だけなのでありましょうか。みんなもっと怪獣映画を観ようではありませんか。
フェイク
(ミステリー)
ドイツ
2003
ジョニー・デップ、アル・パチーノ主演のフェイクではありません。山道で事故を目撃した主人公が不可解な事態に追い込まれていくドイツ映画。ジム・キャリー主演のアメリカ映画「トゥルーマンショー」からユーモアをすべて取り去ったような映画。最後の方は何がなんだかよくわからなくなってしまうぞ。私的にはペケだな。
シービスケット
(馬・ヒューマンドラマ)
アメリカ
2003
かつて週刊誌に連載されていた競馬漫画「マキバオー」や「風のシルフィード」みたいなストーリーでした。感動の一作みたいな前評判だったけど・・まあ、こんなものなのでしょう。ただ競馬のシーンは迫力満点。どうやって撮影したんだろうと思っていると、娘が「きっと騎手にカメラをつけたんだ。騎手は上下動しないから」と教えてくれました。納得。
パラダイス・ウイルス
(ウイルスパニック)
アメリカ
2003
私の好きなジャンル。B級ウイルスパニック映画。かつてダスティン・ホフマン主演の「アウトブレイク」という映画がありましたが、その10分の1ぐらいの予算で作られた映画であります。そう考えれば、それなりに面白かった。ウイルスが血中に入っていく場面などのCGは私達がよく目にするような教育フィルムみたいだったけど。
地獄の戦艦
(法廷サスペンス)
アメリカ
カナダ
2001
アメリカが誇る戦艦“アイオワ”で起きた大爆発事件の真相を描くサスペンス。予想をはるかに超える盛り上がり・・のなさ。アメリカ映画がお得意の迫力満点の法廷シーンを予想していたおじさんは拍子抜けしてしまいましたわ。宣伝文句に騙された〜!
ペイチェック、消された記憶
(SF)
アメリカ
2003
自分の記憶を売ってお金を稼ぐという新しいストーリー。消された記憶をたどるために自分が残したであろうヒントを元に謎に迫る。冷静になってじっくりと考えると「そんな訳ねーよ」って思ってしまう場面も多いのだが、そんなことを感じさせないほどのスピーディな展開。グッドです。
ホーンテッドマンション
(ホラーコメディ)
アメリカ
2003
子供と一緒に楽しめる映画。実は私は個人的にはエディマーフィーを観てるとちょっとだけイライラしてくるのです。ほんと落ち着きのない奴。自分勝手だし(あくまでもそんな役を演じてるって事です。当たり前か)。ヒロインはすこぶる美人でしたけど。
コンタクト
(SF)
アメリカ
1997
地球外生命体の存在を信じて、宇宙からの電波を待ち続ける女性天文学者。ある日、彼女はついに琴座のヴェガから届くメッセージを確認するのだが・・。扱っているテーマは宗教、政治、科学、愛情など単なるSFの領域を遙かに飛び越えた作品。大宇宙のあまりの美しさに彼女が感動して言った「ここに来たのが私ではなく、詩人ならよかったのに」のひと言は、数ある映画のセリフの中で、最も私の心を打った言葉のひとつ。
ヴィドック
(ミステリー・サスペンス)
フランス
2001
アメリカ映画ばかり観ているとこういった映画は意外と新鮮。ひとつひとつの場面が美しい油絵のような映像。ただし、ちょっとマニアックな雰囲気があり、好き嫌いが極端に別れそうな映画でもある。これがフランス映画の香りなのでしょうか。
28日後
(SF)
イギリス
2002
動物を凶暴化させるウィルスが人間に感染し、廃墟と化したイギリスから脱出を試みるサスペンス・ホラー映画。「ゾンビ」と「アウトブレイク」を足して3で割ったような映画(2ではないのよね)。アメリカ映画ばかり観てるとスケールが小さいように感じてしまうのは、アメリカ映画に毒されている証拠なのかもしれない。
アンダーワールド
(SF)
アメリカ
2003
何百年にわたって続く吸血鬼ヴァンパイアと狼男族ライカンの壮絶な闘い。吸血鬼の女戦士と人間の青年の恋を絡めたホラーアクション映画。映画と言うより少年漫画によくある題材であります。吸血鬼と狼男のくせに、その戦いはバンバンとピストルを撃ち合っちゃうのであります。最近、この手の映画の主人公は黒ずくめ、長いコートが定番なのでしょうか。マトリックスの影響なのかなあ。
GODZILLA(ゴジラ)
(怪獣)
B アメリカ
1998
やいこら、いくら世界のアメリカだって、やっていい事と悪い事があるぞ。ゴジラってのは、「ジャジャジャジャ〜ン」というテーマ音楽とともに、海の中からもあーっと出てくるものと相場が決まってるんだい。歩くのだってゆっくりと威厳を持って歩き、それを見て人々がわらわらと逃げるのがゴジラ映画なのだ。鶏みたいに町中をちょこまかと走り回るなんてゴジラじゃないやい。全くの別物なら、別の名前にすりゃいいじゃないかよ。
ホワイトナイツ/白夜
(サスペンス)
アメリカ
1985
アメリカに亡命した世界的ダンサーが飛行機事故でソ連に不時着し、囚われの身となってしまう。そこで知り合った一度は母国を捨てた黒人タップダンサーと共にソ連脱出を計画するという米ソ冷戦時代に作られた作品。ストーリーも面白いが、とにもかくにもミハイル・バリシニコフとグレゴリー・ハインズのダンスだけでも観る価値ありの映画。それにしても「ホワイトナイツ」とは、いくら原題のままとはいえ、なんとも情けないタイトル。素敵な日本のタイトルを付けてほしかった。
オー! ゴッド
(コメディ)
アメリカ
1977
随分昔に観た映画なのに、何故か忘れられない作品。20世紀のロスに老人の姿をした神様が現れる。乱れた世に神の存在を知らしめるために選ばれたのがスーパーマーケットに勤める平凡な主人公。神が彼に与えた証拠は「GOD」と書かれた名刺だけ。一生懸命神の存在をみんなに訴えれば訴えるほど、彼はどんどんとまずい立場に追い込まれていく・・。これはシリーズものらしい。私が観たのは第一作目。
1941
(コメディ)
アメリカ
1979
これも遙か昔に観た作品なのに、時々思い出してしまうお馬鹿なコメディ。日本軍の真珠湾奇襲攻撃直後、日本の潜水艦がハリウッドを攻撃するためにロス近海に現れたために巻き起こる大騒動。戦争映画だというのに、死んだのはドイツ兵一人だったような気がする(死ななかったのかなあ・・)。昔はこんな上質のドタバタコメディがあったのです。